シマノの新型油圧式STIレバー

この記事は約 3 分くらいで読めます

シマノからDi2に対応した油圧式ディスクブレーキSTIレバーが発売されたことは、ご存じかと思います。その後、機械式シフトレバーに油圧式マスターを装備した「ST-RS685」が発売されています。

どちらもまだ使用しているひとが少ないでしょうし、油圧式ってどうなんだろう?という疑念も含めて、まだまだ”わからないもの”として扱われているでしょうか。

油圧式ブレーキ大好きの私は、早速この機械式の方を組み付けてみました。

対応するキャリパーはそれぞれ異なっており、大きな違いはホースの繋ぎ方とホースの種類。Di2の方は、MTBカテゴリーの現行XTクラスと同じキャリパー・ホースを使用します。それゆえ、かなりかっちりとしていて、イニシャルでのブレーキングパワーをガチッと発揮してくれます。それに対して機械式の方では、一つ旧い世代のホースを使用することなどによって制動力の立ち上がりはそれほどでもなく、また握りこんでいってもコントローラブルに仕上がっています。非常に快適です。

使ってみてもその違いは明らかです。レバー自体の重量が重たいと評判のST-RS685ですが、レース用ではなく、安定して使える機械式レバーの利点をキープしつつも、オールコンディションで制動力を発揮し続けてくれる性能はすばらしいと感じました。例えば、ツーリングに通勤にも良いマッチングだろうと思います。

ローター系は140ミリで十分。それ以上は必要ないと断言できます。それ以上あっても、タイヤ側が悲鳴を上げるでしょうね。

握った感じは従来の機械式レバーより少し大柄ですが、気にならない範囲です。この辺りは好みや目的によっても違いますので、実際に店頭で触って試してみてください。

何日かいろいろ使ってみますと、ある程度太めのタイヤを履いている前提であれば、ロード系車種においてのディスクブレーキは大変有効だと感じました。ただ、その件とディスクブレーキを装備した上で”ロードレーサー”として機能するかどうかや、フレーム作りに制限を与えてしまう点については十分な熟成が必要であるということについては同意します。レースには必要ないでしょうから、その方向から否定する必要は無いと思います。使い道にマッチすれば、これは大変良いものです。

ブリーディングの作業自体も、MTBに慣れた人にとってはなんてことないものでした。これは”簡単”なのではなく、これまでの知識を活用すればそのまま利用・運用できるという意味です。ゆえ、これからロード屋さんは苦労するのでしょうね。

全体のコンビネーションはこれからですが、ブレーキ単体としての完成度は大変高いと思います。

「SRAMもあるよねとか、他のメーカーにもあるよね、やっぱりシマノが良いのかね」という話になるのでしょうけど、MTBの油圧式ブレーキにおいては、安定性でシマノが圧倒しています。他メーカーを好む声を聞けば「タッチが良い」「レバー形状が好き」という感じ。しかし、それを得るのと引き替えに高価であったり、3ヶ月に一度くらいのオイル交換とメンテナンスが必要であったり、”手間とコスト”がかかります。シマノなら、一度しっかりとエア抜きしてしまえば、1年は動き続けます。いや、2年でも動きます…けど、年に一度はフルード交換すべきです。ブレーキは大事ですからね。

MTBは”好き者”がやるスポーツなので(笑)それもまた楽しみになる人も多いのですが、ロードでは難しいでしょうね。シマノ一辺倒はつまらないと言われようと、間違いのない選択になると思います。

その辺り、MTBを扱ってきた人間の方が慣れていますので、油圧式ブレーキを装備した自転車を買う際にはお店をしっかりと選んでくださいね。

今度はこれにVesrahのシクロクロス用パッドをテストしてみようと思っています。

DSC_9020

DSC_9021

DSC_9019

DSC_9022

DSC_9023

16件のコメント

コメントは受け付けていません。