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ホリゾンタルかスローピングかを選ぶ際、買う方は全体的なスタイリングで選ぶ視点が多いと思います。どちらかというとホリゾンタルを支持する声が多いのはその為だろうと察することが出来ます。
ここでは出来るか出来ないか、そのような商品が有るか無いかに関しては触れません。単純にどちらをどう感じるか?で考えました。
以前のことです。私はコルナゴのC50をオーダーするにあたってサイズを決めかねていました。なぜなら、当時はホリゾンタルとスローピングの両方のジオメトリが用意されていて、どちらからも選ぶことが出来たからです。私の場合、480Sか490かどちらにするかで迷っていました。
そこで私は大きなチャンスを得ました。それらに近いサイズを両方とも乗るチャンスを得たのに加えて、当時コルナゴを長く乗っていた現役レーサーの方に意見を聞けたのです。彼の身長は僕と似ていて、身体の作りも似たような感じだったので大変参考になりました。
その時の印象はこうです。
スローピングの方が振りやすいが、ホリゾンタル方が伸びる
スローピングは伸びないのか…ではなく、味の強さの話です。スローピングの方が絶対重量も軽くなりますし、ガッチリ感もでますし、重心も下がります。対してホリゾンタルは大らかな動きだと感じました。BBドロップが大きくなったかのような感じにもなりますし、ちょっと大きな車に乗っているように感じました。また、ひと踏みを長く感じましたし、体重をしっかりと乗せやすい感じもしました。
バイクを大きく、あるいは早く振って加速したい場合には、私の身長でホリゾンタルは不利になります。フレームの剛性が過度に高い場合に関しては、スローピングがよりそのフィーリングを強めて不利に働くでしょう。立ち漕ぎで振らなくても、シッティングで漕ぐだけでも自転車は細かく左右にハンドルが切れてバイクは振れています。上半身でそれを保持していますが、これにも影響しますから、シッティングでもケイデンスは上がりにくいはずです。このように両面が存在するということです。
ホリゾンタルを選択する場合には一つ小さなフレームを選ぶくらいのバランスが必要だと思いますが、ヘッドチューブが短いような古いスタイルのジオメトリである場合には無理が生じてくるので注意が必要です。同じサイズの場合にはフレームが大きいような印象を与えてくれるので、バランスをニュートラルへ引き戻すことを考えて、それが過度に出ないようにと気をつけたいところです。
これらのフィーリングはあくまでも私の体格によるところですから、長身の方に関しては異なるようです。
その場合にはスローピングから好印象を得ることは少なく、バイクが安定しないと感じることもあるようです。また、私が得たホリゾンタルからの振りが重たい印象は薄くなる傾向がありました。強いスローピング形状を持つフレームの場合、大きな体格のライダーは体重が重いこともあって、シートポストのしなりによって力のロスを感じるという意見もありました。また、重心位置の影響によるスプリント時の伸びのなさや下りでの不安定感にも影響するという意見もありました。それゆえ、そのような形状をフレームに採用する場合にはISPにし、ネガティブ面を少なくする方向になるのではないかと思います。
自転車は約1メートルのホイールベースに対して、チェーンステイが約40センチ。これはどのサイズでもほぼ変わらないサイズです。ゆえに、フレームサイズが大きくなる場合には縦方向に伸びていきます。もちろん、フレームサイズが大きくなることによって乗車位置も適正な位置へと是正されますが、縦方向への影響が良くも悪くも出てくるのだと思います。
この辺りを踏まえると、各メーカーのフレームワークを見て感じられることも出てきます。ニューモデルが発売される時期になりました。写真を撮るのに採用されるフレームのサイズや、そのサイズにおいての形状を見て、どのくらいの体格をメインに考えられたのだろう?とか、小さなサイズではどのような形状変化が起こるのだろう?などと想像しつつ、その際の乗り味の変化も想像できるかも知れません。
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