新城と別府の差

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本日も宮澤崇史さんのレポートです。

この文章を全て読んでも現実は見えてきません。是非とも現地に居た方からの検証を待ち望んでおります。

それなしにこのレースを語ることは出来なさそうです。あるいは次の勝利も…

そんな日本チーム完敗の裏で、ちょっと思うところがあったので書かせて下さい。

さて、世間では新城幸也と別府史之を比較する記事も人も見ませんが、もしや新城幸也の成長は別府を大きく超えているのではないか?と推測しました。あるいはレースが展開した時に別府は弱いとも言えるかもしれません。例えば、2014年の全日本選手権のように、です。

思い返せば、ここ数年では別府史之の強さを実感した記憶はあまりないなという気もします。最後にそう思ったのはあのシャンゼリゼでのエスケープですが、それがツールの最終ステージであることを考えますと、お祭り興業のクライマックスなわけで、果たしてどうなのか?と思うわけです。ゆえ、私の記憶は2006年の広島での全日本選手権まで遡ってしまいます…。

別府史之圧勝。個人TTとあわせ全日本2タイトル独占
http://www.cyclingtime.com/modules/ctnews/view.php?p=2785

この時の強さはハンパじゃなかったです。広島のコースは本当に強い人間を勝たせます。キレているやつじゃないと勝てません。

もちろん、ディスカバリーチャンネル時代やその後も、クラシックやツールなどで先頭に出ることはありましたが、それはどれもアシストとしての別府史之であって、勝ちを狙っての展開として言うなら、私はこの2006年がラストだったのではないかと思います。”仕事しちゃってる”状態です。Jスポの実況解説でも「自分の仕事をきっちりしました」なんて評価されてましたが、私はイライラするばかり。

2014年の全日本選手権後のコメントでも言い訳三昧でしたが、あれを批判する記事も人も居ませんでした。むしろ、彼への批判はタブーになっているのか?と思うほど、彼の言い訳をそのまま認めて伝える記事ばかりでした。

彼は明らかにレース勘を鈍らせているのではないか?と私は思います。

TTでは強いのに、その実力をタイミングよく発揮したいのはなぜなのか?

ゆえ、以降の別府史之の走りに私はイライラする事が多く、「なぜだ、なぜ自分で行かないんだ」と思い続けていましたので、その内にあまり好きな選手ではなくなりました。

今回も別府史之が追いかけるということはなぜ出来なかったのか?

移籍したチームや環境がこの二人をそう変化させたのだろうか?

なんてことが要らぬ心配で、また強い個を主張する別府史之を私は強く待ち望んでいます。

FWだけシュート練習すればいいわけではなく、全員がゴールを獲れる可能性があるチームは怖く、それは最大の防御であり攻撃になります。自転車でもそんなチームはとても恐ろしい。しかし、自転車では”エースシステム”がそれを殺し、あるいは今回の女子エリートのレースのように”つまらないもの”にしてしまう可能性もあります。

新城幸也は常にレースを観ている人間を展開で楽しませ、結果に歓喜と落胆をもたらします。それは彼がレースやスポーツを理解されているからでしょうし、自分が何を魅せるべきか理解されている本物のプロ選手だからなのでしょう。

すべての選手はそうあってほしいです。

かつてのエキップアサダがそのような戦い方でしたね。

追伸
途中でフェンチュンカイと追いついた場面は明らかにチームメイト同士の動きでしょうね。ありがとう、フェンチュンカイ。

アジア自転車競技選手権 エリート男子【宮澤コメント】朝から強風吹き荒れる大島は、陽が昇ってきてもその強さは変わらず1周目から波乱の展開が予想された。レース前、日本チームを訪れると笑顔で話している中にも、時折見せる眼光鋭い表情から緊張感…

Posted by 宮澤 崇史(Miyazawa Takashi) on 2016年1月23日

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