シマノさんの答え その2

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Electronic 105, a women-specific groupset, and built in power meters: what’s next for Shimano?
http://www.cyclingweekly.co.uk/news/latest-news/electronic-105-a-women-specific-groupset-and-built-in-power-meters-whats-next-for-shimano-209140?utm_source=Facebook&utm_medium=Social

原田さんに聞く的な記事の続きですかね?

こういうタイプの記事が海外では多いのですが、国内メディアやショップブログの多くは「最新情報!」というスタンスで煽る一方ですから、私はそれらと違って個人的な見解に対して正直にコラムを打っておきたいと思います。

1つの意見として、「ふぅ〜ん」と読んでみてください。

あくまでも1つの意見ですから、当たっていることも間違っていることもあるでしょうし、正解も知りません。しかしながら、これまでこのような問題について幾らかの関係者の皆さんとお話しましたが、決して私だけの意見ではないことを付け加えておきます。

あるいはこのような意見をウェブ上で表面化させることに嫌悪感を示される方もいらっしゃるかも知れません…

しかし、私は一人のサイクリストとして、自転車の真理や本質を追求していく次第です。

私はいつも、自転車に関してこのくらい考えていますので、面白いと思った方はぜひお店までいらっしゃって下さい。もっと面白い話をしましょう。単にブランドxブランドを自慢する自転車を作るだけであれば、ここまで考える必要もありませんが、趣味の世界は奥深いものですからね(笑)

Shimano 105 Di2?
当然ながら考えているようですね。それがキラーコンテンツになることも彼らは承知の上です。設計して生産することは簡単ですが、シマノとして様々な問題をクリアするには至らず、私は作られないか、かなり先になるだろうと思っていました。私が当初から懸念しているコストの問題はクリア出来ていない、あるいはクリアする屁理屈が揃っていないという印象をこの回答からも受けます。105はアルテグラに次ぐというスタンスで知られているのですが、ティアグラの単価に対しては何度かのモデルチェンジを経て段階的に近づいています。つまり、アルテグラとの構造的な差が離れていっています。ちっとも近づいてはいないのです。完成車をターゲットプライスに突っ込むためのグループセットとして105は大きな役割を果たしており、それはDi2になってもユーザーやメーカーが望むことであるのは間違いありません。つまり、アルテグラDi2を搭載した完成車の単価が”今になっても思ったより下がっていない”ことを考慮しつつ、現在から近未来についてのヨーロッパの台所事情を加味した場合、105をDi2にした場合のコストを市場は受け入れられないのではないか?と私は考えていますし、それが下がることもしばらくはなさそうだと受け取りました。

A women-specific groupset?
なるほど、こういう計画もあるんですね。女性用グループセットに関して言えば、女性自身の考えについても2通りあるでしょう。これも個人的な意見ですが、シンプルに身体的特徴について言うならば、彼らが言う(彼らの守備範囲である)コックピット周辺だけの問題ではなく、そもそもバイクの設計全体をそれに準じて再設計すべきだということであって、コックピット周辺のサイズ感が少々小さくすることにどの程度のコストを割くほうがバランスされるのか?ということは複雑な問題だと思います。日本からの強い要望により実現した165ミリのカンパニョーロクランクは、今はもう無く、結局ニーズが無いも同然であったということになりました。どのようなタイプのユーザーをターゲットにするかで言えば、女性用とするよりも、エントリーレベルの製品をそのように”イージーに”設計するほうが全体としてバランスが取れるしわかりやすいのではないかと思います。つまり、レース用機材について言えば今のままで良いでしょう。あくまでも選手として”使える人材”を育てるのが全体の流れですから、体格面で不利な人を有利にすることにコストを掛けるという発想は、レース分野では無いのではないかと思います。

Power meters built in to groupsets?
今日出てきた写真ではすでにFDJの選手が12速グループセットと共に、クランク式パワーメーターをテストしており、次期DAをに組み込まれるであろうことは真実味を帯びてきています。まぁ、ほぼほぼ”載るよ”とは言われてきたことなので、別段驚くということはありませんが、そのシマノの短絡的な戦略には毎度ながら驚きます。メイングループセット以外についての”後出しジャンケン度合い”というのは、もう少し改善できないものかと思います。例えばSTIレバーとハンドルバーを販売しているにも関わらず、それらを組み合わせることで生まれる特別なメリットはほぼ無く、シマノである必要性はほぼありません。また、上の記事でもアフターマーケットに対して攻撃性が高いと心配していますが、よほどの先進性が確保されていないかぎりはそうなるのも当然かと思います。開発に関してグループセットのクラスごとに異なる開発陣とパーツの”とってつけた感”がシマノの足をいつも引っ張っています。私はApple的に、そのようなメーカーを買収して束ねるくらいのゴリゴリ感が合ったほうが、私達(ユーザー)は楽になれるんじゃないかと思うほどです。

12-speed groupsets?
「12速は作れます」と言い切ってますね。でも、それは知っています。難しいことではないでしょう。ただ、シマノが必要としている信頼性の中身は、私達が普段触れるよりもっと精密で緻密です。なおかつ、DAから続く階段をキレイに整え、さらに将来への変更計画を整える必要もあります。しかしながら、出るもんは出るのも確かでしょうね。そのタイミングはいつかやってきます。個人的には12速になったからと言って大した問題では無いと思っています。ユーザーが望むも望まざるもシマノは考えていないでしょうね。そこは私が普段は好きなシマノを嫌いになる瞬間に思い浮かべることです。ただ、もうそろそろマーケットが多段化を望んでいないことを彼らは受け入れることも必要なのではないでしょうか?正直言って、多段化をいくら進めたところで私は革新性など微塵も感じません。だって、「増えただけ」ですから。Di2を含めて、単に多段化をするだけではなく、ユーザーがする操作の先をゆくフォローをしてこそバイ・ワイヤの本質を進める一歩になるのでしょうし、むしろ”シマノにしか出来ないこと”になるでしょう。

では、今回はこのくらいで。

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