パイオニアかシマノか

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巷ではシマノ製パワーメーターへの話題性と期待を感じますが、これからは機材の時代ではなく、ソフトの時代です。

ここ最近自転車を始めた方に申し上げておきますと、これはシマノが最も不得意とするところで、なおかつ電子機器はシマノの黒歴史でもあります(笑)。キャットアイ製メーター、フライトデッキ、サイクリンクに続き、現行モデルもほとんど売れていないように見えますし、アクションカムも…です。僕から見ると、シマノがリリースする電子機器をおすすめするには相当な勇気かテストが必要だと思います。

やはり、餅は餅屋。自社開発し、それ専門のエンジニアを持っているのは明らかなアドバンテージを生みます。シマノはコンポーネントのメーカーであって、それも発端は寄せ集め。でも、寄せ集めたことで圧倒的な勝利を手にしています。今や3大ではなく、1大2小とまでなりました。

ここ最近、パワーメーター関連のご相談は増えています。お金があれば、センサーを積んだクランクでも、チェーンリングでも、購入し装着はできます。どれも値下げになり、買いやすくなってきました。

その意味では”どれを選ぶか?”という相談内容が多いと思いますし、果たして使うのか?という点でも同様に相談を頂きます

ライダーはレーサーではなく、ロングライドをメインとした非レーサーとします。

私の決め手は
 信頼性
 アフターサービス
 ソフト
です。

パイオニアのペダリングモニタはクランクへ後付加工する為、「時間がかかるんじゃないか?」と思われる方もまだいらっしゃいますが、私の経験上3〜4営業日で装着、返却されてきています。ダウンタイムは1週間程度。週末に預かり、金曜日の夜には返却できるであろうスピード感です。また、修理に関しても同様のレスポンスを経験しているとの声が多く、我々ディーラーから不安や不満はあまり聞かれません。

また、モデルイヤーに関しての考え方については、パイオニアのポリシーとして、利用できるかぎりは利用して頂くという事がありますので、初期モデルへのアップデートも提供しています。また、すぐにニューモデルを出して売りさばくような、在庫処分セールは発生しないようにしています。買い時がいつか?を余り考える必要はありません。

その為には使い続けて頂く為の新しい素材やソフトを提供し続ける必要が有ることや、ユーザーからそのような要望があることは十分に理解されています。当然のことで、彼等からすれば舐めるなということでしょう(笑)

また、これら全ての”サービス”は全て日本人同士のやり取りにより、日本的に展開され続けますので、アフターの度に本国や台湾へ送ったり、あるいはというような自体は発生することはないでしょう。

さらにこの4月からは
「 トレーニングアシスト機能」
が始まります。

ただの数値化ではなく、ライダーが向かう目的に対してリニアにその方向性を示し、結果を確認して成長を維持、モチベーションアップへと反映させることが出来る。つまり、これが「パワートレーニング」の真理でもあります。

ようやく、”この時が来た”と。

その選び方で大事な点を書いておきます。
なぜ、ロングライドではパイオニアを選ぶか?です。

パワー値は大事ではありません
目的がレースならば、出力アップは最大の目的であり、ペダリング効率に対して時間を掛けて追求するよりも、とにかく踏み込む方が目的達成には明らかな近道となります。それゆえ、楕円リングも採用されるわけです。楕円リングはそれを踏めなくなった時から、ドンドン効率は低下する諸刃の剣であり、如何にハイケイデンスをキープできるかというフィットネスレベル向上との戦いでしかないでしょう。あれはレーサーの為の機材です。

効率が大事なのはどういう時か
長く走る時です。つまり、後半です、これは想像の通りでしょう。一瞬の踏み込み出力などどうでもよく、一日の仕事量を想像と実感と数値を一致させる為にロングライドでも出力を測定します。自分の感覚で判断するには、それの下となる経験を積み重ねる必要が有り、その経験を解析するにはより経験を積んだ人の助けを借りる必要があります。パワーメーター等を使用することで、すぐに客観的な数値によって結果を解析することが出来ます。「そんなもの要らないから、適当にやりたい」それもまた自由ですし、その人の”楽しさ”の追求の仕方でしょう。

誤差について
機材選定に関しては誤差も話題になります。PCGのコーチも頻繁に仰ってますが、2%の誤差は1500wならば30wにもなりますが、250wならば”たったの2w”です。つまり、ロングライドを目的としたライダーの場合には、機材誤差はほぼ気にする必要はありません。一瞬の数値より、その積み重ねを相対的に自己分析することが目的だからです。

その理由では軸やハブで取る必要はありません。ペダルやクランク式で十分ですし、交換が簡単にできたり、アフターサービスやソフトの優位性があるものを選ぶほうが良いと思います。あるいは、最上級クラス以外のコンポーネントでも使用できるという点も大事です。

シマノがリリースするであろうパワーメーターはパイオニアとほぼ同じ方式になるとの噂もあり、むしろその違いはソフトになるだろうと予測されます。パイオニア以上になるか、あるいは電子機器の黒歴史に新たな位置ページを刻むのか…(笑)

で、ここまで同じような感じならば、一緒になってやったら?と思うのですが、おそらくはシマノ側のアレからしてそうはならないのでしょうねぇ。うまくどうにかなりませんかねぇ…。しかしまぁ、”後出しジャンケン”もいい加減にしたら?と思いますよ。こういうやり口は素直に喜べません。新しい技術を生むのがより大きなリーダーの役目であって、小さな”開拓者”を潰すことではないはずです。

最後に結論としては、パワーメーターを買うなら”シマノかパイオニア”のどちらかで決まりです、この2つから選んだほうが良いということです。
※他を選ぶ理由はカンパとスラムの場合だけに発生するでしょう

私はパイオニアを選びます。
なぜか?その理由はご来店時にご説明します。

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