ちょっとびっくりなデータ 〜バロックギア所感 その2〜

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上のデータはバロックギア装着バイクで、ELITEのVOLANOを回したデータの一部です。30分エンデュランス〜20分テンポ〜5分FTからの、2分Vo2MAXデータ(この部分)。身体はもちろん辛いんだけど、まだ上げられるし、上げなきゃ続けられる感じ。これワット数が上がっているだけじゃなく、ベクトル・フォース、トルク曲線がこれなので…なのでちょっとびっくりなデータ。

見て頂くと出力はずっと右肩上がり、ケイデンスもそれに沿って上がっており、ペダリング効率はほぼ一定になっていて50%前後をキープし、左右差も大きくなっていない(むしろまとまっている)。トルクカーブも90から120までトルクフルだった私のデータとは思えない。180でもう少し抜けると良い気もするが、許容範囲内。

つまり、回せている。

踏んでいる本人はこの時どう感じていたかというと、「踏んでいる感じがしなかった」です。でも、どんどんSGX-CA500に表示されるパワーの数値が上がっていくので「うそ!?」と思ったほどです。

いろいろな人のブログに「バロックギア」が登場し始めていますが、皆さん”楕円だ楕円だ”とおっしゃってるんですんですが、”楕円ではありません”よこれは。

楕円では出来ないから、それを採用しなかったバロックギア。

あるいは、ボルト穴を幾つか作り、インパクトポイントを一枚のギアを回転させて変更するというあの無意味な機構を採用しなかったバロックギア。

そこはポイントですよ。楕円じゃ出来ないことをやってるんです。

私の場合には、100〜110度(おそらく100度)のバロックギアを選択すべきなのだろうと思っていたのですが、90度のバロックギアを使うことでトルク曲線が改善しました。

ELITEのVOLANOを使った場合にこれが出たことと、負荷の軽い状況(トルクがかかっていない)だと非真円ギアを踏んでいる時に感じるスカスカ感が戻ってくる。せっかく11速もギアが付いているので、クロスギアで使うほうがバロックギアを違和感なく使えそうな気がする。

株式会社スミスさんとお話した際に、ペダリングモニタがない環境で、あるいはあまり踏まないライダー向けに、もう少し”抜き方”を曖昧にしたもっとなだらかな仕様があってもいいのでは?と提案したのですが、使うケイデンス次第かなという気もしました。あるいは、長時間のライドで疲労したあとでは、ハイケイデンスは疲れるので程よく回す感じでしょうし、その時には今の位の抜き具合で問題ないのかも。

いずれにしてもこのバロックギアは優秀。

トルクのかかった状態で、そのトルクを維持できるし、上げられる。なぜならば、ペダリングスピードが落ちないので、「もう一つ軽くしたい!」と思わせず回せる。

もちろん、そもそも踏み踏みペダリングをしているケースでは、根本的に直すべきこともあるのだけど、今のところデメリットは低トルク時だけで問題にならない感じです。むしろ、なぜ高回転低トルクを使用するかと言えば、下死点通過時の現状が問題なので、そのポイントを素早く通過できれば”無駄にケイデンスを上げる必要性は低くなる”でしょう。

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