TOYO ROAD-S w/GDR

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ついに出来上がりました。

ワタクシがオーダーした2本目の東洋フレームが。

今回はROAD-Sにカラーオーダーをお願いしました。クリアフィニッシュをベースに、GDRのフォークをS社の限定モデルと同じ赤にペイントしてもらい、ダウンチューブロゴだけでは寂しいので、シートチューブにもロゴ入れ。カラーは希望通りです。ジオメトリは一切アレンジしていません。

乗り味は意外なほど滑らかです。ビュンビュン加速する自転車ではないことが非レーサーには歓迎要素でしょう。むしろ、正しく回してあげるときれいに加速する奥深い乗り味。カーボンであればいい加減に踏んでも楽チンだといいますが、結局無駄踏みさせられる為に長距離・長時間では段々と踏めなくなるということも実際によくあるケースです。

東洋フレーム　ROAD-S　フレーム・フォークセット
190000円（税別）
http://toyoframe.com/toyo/road-s/
※カラーオーダーは20000円〜
※電動仕様も可能

クリアフィニッシュはビルダーさんが施すすべての仕事を文字通りクリアに見せてくれます。オーダーした方にとってはその仕事を凝視できるチャンスであり、それはずっと続きます。一方、ビルダーさんにとってはその仕事が全て丸見えになってしまうがゆえ、一切の手抜きは出来ないということになります。

よく見てみれば、パイプの凹み修正など行った後もあり、手抜きをするなら塗装屋さんの工程でパテ埋めするなどで誤魔化されるわけですが、そうなりますとクリア塗装は絶対にできないわけです。この仕事を海外生産ですることは絶対に無理でしょう。これを手にすることが出来るのは素晴らしい体験ですし、また日本のプライドとして誇れるものだと思います。ド派手なインパクトは少ないものの、見れば見るほど飽きないとはまさにこの事です。

通常の塗装工程ならばサビ防止のために”酸洗い”を施すのですが、このクリアでは別の方法で処理を行った独自開発のクリア塗装を施すことで他のクリア塗装と比較して大変錆びにくいものになっています。なお、クリア塗装前にはパイプを丁寧に磨き上げていますので、これだけ美しい鉄を表現することができています。

リヤのブレーキワイヤに施されたライナーは専用パーツとなっており、フレームに取り付けられています。一般的なライナーとは異なる独自仕様で、劣化の心配もありません。貫通タイプのアウター受けも独自品となっており、ライナーを繋いでいる小物まで専用に製作されたものというこだわりの塊です。これは完全シールされた防水・防塵処理の為です。パイプを曲げたり、ひねったり、本来自転車という機能性に直接関係しない箇所ではなく、その本質にこだわり時間をかけた結果でしょう。

とにかく眺めていますと、時間があっという間にたってしまいます。東洋フレームのオリジナリティを表すステイの集合部分もありのままに見ることが出来ます。パイプの内側も大変綺麗です。

乗っても眺めても楽しいとは、このような車両のことでしょうね。以前はカーボンフレームでもクリア塗装が主体でした。あれはカーボンクロスの美しさを見せるという意味だったですが、それはコストの関係上削られ、フルペイントを良しとする方向性にデザイナーが切り替えたわけです。例えUDカーボンでも、その目はそれなりに美しいものですし、マーブルフィニッシュもまた趣があります。

見れば見るほどに惚れ惚れします。リヤエンドを差し込んでいる様子や綺麗な繋ぎ跡まで全て見ることが出来ます。本当に美しいので、ついついスリスリと手で触ってしまいます。

フルオーダーは難しくありません
フルオーダーというのは、”全てゼロから作る”という意味だと捉えてしまうと、「自転車の事を知らないと難しい」と思ってしまいがちです。料理人にオーダーする際、料理のことを知らないとオーダー出来ないというのはおかしいと思います。そんなことはないと思います。料理人は食べる人が発する言葉や感性を形にし、自らの感性を披露しつつも、食べる人を満足させるという仕事です。ゆえ、盛り付けを変えるだけでも、それは味が変わるということですから、カラーオーダーを施すだけでフルオーダーだと言えますし、乗り手の満足度は大変に上がります。使っている調味料の種類や分量まで指定されてしまっては、料理人の感性を披露するスペースは減ってしまい、それはそれでオーダーの楽しみ方でしょうけれど、私はちょっと”面白みに欠ける”と思います。

自分の希望を叶え、完成車にすれば、本当に楽しい時間を過ごすことが出来ます。現在、カーボンフレームの完成車に乗っている方であれば、組み替えもできます。

まずはご相談からどうぞ。