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私、店頭に常設している試乗車を乗り比べて…いや乗り倒しております。
サイズは同じですけど、ホイールやクランクまで同じものに交換して試しているので、純粋にフレームでどう違うのか?が浮き彫りにします。タイヤの種類や空気圧が違うだけで感じることは違いますので。
7月にディーラーキャンプで乗って以来、しかも自分のホームコースで、パワーメーターまで装着してのガッツリテストです。これによって、感覚としてどうか?という以外に、パワー値がどう出るか?ということもわかります。
皆さんも是非乗りに来て下さい。
※ここ最近は天候が優れませんが…
私の印象ですが、停止状態からの反応性はアルミのほうがよく、少ない力でもロードレーサー独特の俊敏性や軽さを体感しやすいと思います。素材に伸びが少ないので、力をためずにそのまま出す感じです。これまで乗ったアルミレーサーと比較しても良いバランスだと思いました。適度なスローピングフレームは、背の高くない日本人にはマッチングもいいでしょう。
乗り心地の面ではかなり工夫されているので、特別気になるということはありませんでした。自転車の場合、価格が高いもののほうが素材いかんにかかわらず、乗り心地も良い傾向がありますから、20万円を大きく下回る価格のバイクとしてはかなり良いと思います。
一方カーボンですが、少ない力で踏んだ場合でも若干のタメを感じるので、カーボンらしいといえばそういう乗り味です。バネのレスポンスは強く戻ってくる感じではないので、乗れる人の範囲は広く、ビギナーであっても軽すぎる嫌な感じはしないでしょう。ケイデンスは85〜90あたりが美味しく感じる乗り味で、とても普通です、いい意味で。剛性は高いとは感じず、乗りやすさと守備範囲の広さを考えたものになっています。ただ、隠れている性能ポテンシャルはあるようで、5〜15秒程度のインターバルではバネ感が功を奏してアタックを繰り返すようにした場合、チームモデルでは後半の回数になるときつくなってくるところでもクランクを落としやすい感じがします。また、トップスピードを維持するときにも回しやすいですから、ケイデンスを落とさないと維持できないつらい状況でも、なんとかクランクを回せるいい具合にできているなと感じました。ここは乗り手の性能や乗り方による所ですので、感じ方に差はあると思います。
アルミの場合、疲れてきた状態でも軽く回すのであれば問題ないんですが、パワフルにピークパワーを維持しようとしたり、フルパワー以上の出力でインターバルした場合、どうしても頭打ち感があり、スピードが伸び切らないように思います。これをネガティブにとらえてしまいますが、レーサーとしての面白さという意味ではアグレッシブでハイレスポンスなアルミ素材っぽいところは魅力でもあります。
フォークは仕様が異なるとなっていますが、ほぼ違いは感じませんでした。同じと言って良いと思います。
総じて言いますと、「やはりカーボンのほうがいいですか?」という感じでは無いと思います。何度も何度も脚が売り切れても前へ前へという場合にカーボンのほうがよいと思いますが、力をセーブして走る範疇ではアルミ素材でも平気だと思います。むしろ、レーサーらしさを程よく備えていることで、数十キロ/2時間程度という普段走る距離・時間の中では面白く感じますから、自信を持ってアルミを選択して問題はありません。あくまでも相対的な比較ですので、どちらも基本性能が高いことを実感して頂ければ幸いです。
あとは乗り手の感じ方次第ですので、どちらが好きになるか、試しに来てみて下さい。
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