私がすすめる機材・グッズのポイント

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自転車に乗り始めて30年位経ちまして、ロードを始めてからは10年位です。これまでにロードだけでも15台、サドルやハンドルは無数に使ってます(笑)ペダルもロード用では全メーカー試しています。グッズ関係も色々使いました。

結果、辿り着いたポイントの一つは
「入手性の良いスタンダードな機材」
です。

これは手に入りやすいという意味そのままの他、その商品がなくなってしまった際にも別の候補を使えるようにしておくことでもあります。

余りにも特殊なアイテムを気に入ってしまうことはありましたが、それは一時の振り幅であって、また寄り戻しが必ずあります。それを繰り返して、段々とセンターが見つかってきて、振れ幅が小さくなってきます。それが自分の好みとして確立されていくのですが、あまりにも特殊なものにそれをしてしまい、「これじゃないとダメなんだ」となってしまうことは、結果的に良いとは思えません。

既に販売されていないものなどもその一端です。それを買い貯めておくという方法もありますが、自分がビギナーだと思う方ほど、”こだわらない”方がいいです。

それと出来るだけメジャーな(つまり規模の大きな)メーカーや代理店で扱っている物がいいです。初めて車を買うのに、珍しい車から始める人は少ないと思います。自転車の場合、どうしても趣味性を意識して、個性を発揮したくなるのですが、それは乗り手や乗り方で発揮していただくほうがかっこよく、機材はスタンダードにまとめるのがベターです。多くのプロ選手が乗っている機材が何故カッコイイのか?と考えると、”意外と普通だから”だと思います。

振り幅が小さくなってきて、あるところにたどり着いて、それが無くなってしまうなら買い貯めることも必要かも知れませんが、まだそれほど経験が無い内に同じ機材ばかり続けて使ってしまうと、それ以上のアレンジ力が身につかなくなってしまう可能性があります。結果、買い貯めないといけないことに…。

ゆえ、変わったものが欲しくなることはあると思いますが、スタンダードなもの”も”使えるように頭を柔らかくしておくと良いと思います。流通面が安定していることはとても大事だと思います。

チェーンオイルなども同じです。私がケミカルでWAKOSをオススメする理由はどこでも売っているからですし、STANSのシーラントをオススメするのも同じ理由です。IRCがSTANSのシーラントをそのまま自社ネームで販売するのも実は同じ理由で、遠征先でSTANSしか入手できなくても混ぜることが出来るからです。実運用を考えますと珍しいものは後々大変なんですよね。

もちろん、そんなことはどうでもいいから、珍しいもんが欲しいし、自社規格満載でもオレはやる!というのは止めませんが(笑)、それなりの苦労はあると思います。特にお金はかかります。

結構あると思うんですよ。高いものを勧める人とか店とか。あれってどうですかね?(もちろん、金銭感覚としての高い安いはありますけど)結局は高いものは良いはずだから、使う側は期待しますし、”何となく妥協して納得しようとする”のってあると思います。安いものは”違和感”があればすぐ使わなくなる。自転車の動作を正しくすることと、いい感じがすることって一致するのは限らないんです。

ちなみにポジションについても同じです。

以前、サイスポで「ポジション黄金比」という特集で私が主張したことと、2016年7月号での同特集の内容と基本的に言っていることは同じ。まさに基本を学ぶことが黄金比を自分で見つけるための基本的作業でしょう。

まずは基本的な自転車の操り方を学び、知識をつけ、その上で好みを探すと良いと思います。全くバッティングフォームを知らず、学ばず、バットを選ぶことはできないと思います。しかし、自転車ではある程度の数の人が前に進むことはできるので、その世界観だけで判断しがちになってしまいます。

そこを広げる役目、それが私達自転車屋です。

是非、自分だけの価値観で締め切らず、いろいろな意見を聞き、試してみて下さい。使えている人がいるのに自分が使えないようであれば、それは自分のせいかも知れませんよ。

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