この記事は約 4 分くらいで読めます
シマノが海外で供給している電動アシストユニットのフラッグシップモデルであるE8080を国内向けにアレンジしたものを搭載した電動アシスト自転車がリリースされました。
一般軽快車では「電アシ」などと呼ばれますが、これをスポーツバイクジャンルにおいてはそれと区別するような意味も込めて「E-BIKE」と呼びます。これは海外での呼ばれ方をそのまま引き継いだものでもあります。
2018年に初めてデビューするシマノのユニットを備えたE-BIKEは、初年度ということで数社に限って発売される。その内の一社がミヤタサイクルです。
ミヤタサイクルは当店のメインブランドである「メリダ」の輸入代理店でもあります。このE-BIKEもその工場を使用して作られていることは言うまでもないでしょう。組み上げは国内のミヤタサイクル自社工場にラインを興し、”信頼と技術のミヤタ”の名のもとにしっかりと行われます。
[乗った印象]
とにかく楽しいです。セミファット仕様のリジッドでありながら、ここまで軽快に走れるバイクも未体験でした。アシストをまずECOにして走り出すと普通な印象だったので、HIGHにすると爆発的な加速(笑)NORMALでも十分すごい加速。アシストを切ると、やや重たいマウンテンバイクという印象ながら、漕ぎ出してしまえばそれほど重たい印象はありませんでした。
試乗コース脇に設置された斜度11%の上り坂にアタックしてみたところ、ECOでもものすごくなだらかな上り坂程度にしか感じず、余裕。個人的な印象では15%や20%を超えるような坂でない限りはECOで十分だと感じました。
2018年現在ユニットの出力や航続距離においてはシマノのSTEPS E8080が一歩抜きん出ているでしょう。
対するBOSCHのシステムで日本国内に導入されるのは「Active Line Plus」で、E8000系よりもひとつ下のクラス。E8000系にあたるBOSCHのシステムは「Bosch Performance CX」にあたり、E-MTBなどに搭載されているが、日本導入はまだです。
”MTBはリジッドでXC系”という時代はもう古く、特にビギナーが乗るには転びにくいマウンテンバイクの方が圧倒的に楽しめるというのが今のトレンド。それゆえ、セミファットは当然の流れです。
タイヤがもう少し細い場合には、リヤサスペンション付きも選択肢に入りますが、メンテナンスの手間を考えるとリジッドに劣ります。また、舗装路走行時のダルさもその印象を強める原因です。
そこで今回のセミファットリジッドE-BIKEはいいとこ取りと言えるでしょう。
普段乗り、ツーリング、トレイルライドまで何でもできる1台です。アシストが不要な方は普通の自転車で走りましょう。しかし、体力に衰えを感じてきた方の再スタートや、体力向上が見込めない事情をお持ちの方の継続的なスポーツライフスタイルにぴったりではないでしょうか。
ミヤタ CRUISE
フレーム/フォーク:アルミ製
ユニット:シマノ STEPS
モード:HIGH、NORMAL、ECO
バッテリー:36V、11.6Ah
アシスト距離:78km/HIGH、106km/NORMAL、115km/ECO
ブレーキ:シマノDEORE
ドライブトレイン:シマノALIVIO
ホイール:シマノWH-RX010
サイズ:430mm、460mm
重量:18.7kg
カラー:マットブラック
価格:269,000円(税抜)
発売時期:2018年2月1日
ミヤタ RIDGE-RUNNER
フレーム:アルミ製
フロントサスペンション:130mmトラベル
ユニット:シマノ STEPS
モード:HIGH、NORMAL、ECO
バッテリー:36V、14Ah
アシスト距離:95km/HIGH、130km/NORMAL、140km/ECO
コンポーネント:シマノDEORE
サイズ:380mm、430mm
カラー:クリアブラック
価格:369,000円(税抜)
発売時期:2018年4月10日
このリッジランナーの航続可能距離は最大140キロとものすごい。ロードバイクで行われるサイクリングにしても、この距離を越えて走る人は多くはありません。充電さえすれば。毎日でもこの距離をアシストしてくれるというのはものすごいです。
サイクルコンピュータは標準装備され、電動アシストユニットの一部となります。アシストの強さを三段階に調整したり、アシスト機能の電源のオンオフなども行います。
配線はDi2でも利用しているEワイヤを使用しており、ポートは三箇所。真ん中が空いているので、拡張性もありそうです。
左側に取り付けてあるスイッチによって、アシストの強さやサイコンの表示を切り替えることができます。
ホイールサイズは27.5インチ、標準装備されたタイヤの幅は2.8インチのセミファット仕様。