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はじめに
まず最初に申し上げますし、これは毎度のことですけど、私はロードにディスクを使うことに対しては肯定派というか、反対派ではありません。目的に応じて最適な道具は異なるので、それぞれに対して良いか悪いかはあると思いますが、そもそも否定はしていません。
普及価格モデルまで進んだロードバイクのディスクブレーキ化とビッグメーカーの強み(サンスポ サイクリスト)
https://cyclist.sanspo.com/492182?fbclid=IwAR1d64_8ME5PUbJQjx7iIrAi3ZXu68ztoSfHXVxhLKP_S-lT3p8RaAGVt0M
メリダの現状
メリダについて言えば、多様な車種がリリースされており、ロードバイクからグラベル、クロスバイクやEバイクにもディスク車種が揃っています。
左右差ということが文中で語られていますが、残念ながらメリダに関してそれは全く感じませんでした笑。ので、かなり適当に作ったブランドなのでは?と思ってしまいます。今のメリダの開発環境やテスト環境において、そのような車種が出ることはないでしょう。
概要
その中で2020年モデルのメリダのロードバイクでは
REACTO:ディスクがメイン
SCULTURA:リムがメイン
としています。
これはそれぞれに役割があり、それを考慮した結果です。理由の細かいところは店頭で説明させていただきますが、概ね国内のニーズに合わせた結果です。
なお、メリダに関して”本国カタログ”というものはありません。各国のディストリビュータが当事国のニーズに合わせた仕様にしており、本国は台湾でもヨーロッパでもありません。つまり、グローバルカタログはディストリビュータだけが見るカタログであり、すべての国に対して同じようにそれぞれのディストリビュータが取捨選択を行っています。ゆえ、”メリダとして”はディスク、リムのどちらも作れるようになっています。もちろん、比重はリムからディスクへ寄っていますが、今現在はもうリムはありません・作りませんということにはなっていません。
なぜ、リムブレーキを作り続けるの?という問いにだけ答えますと、メリダはニッチを狙った、あるいはハイエンドのみの車種を販売するメーカーではありません。ゆえ、メンテナンスコストの増大や複雑化するディスクブレーキシステムに対してはデメリットを多く感じるサイクリストは少なくないと考え、SCULTURAにはリムブレーキ車種を多く取り揃えました。
なお、ヨーロッパではいずれもディスクが主体になっており、ほぼリムは売れないくらいになっています。しかし、これはニーズが変化する過程や時系列において彼らが先におり、我々はそこへ向かって遅れて歩んでいるわけではないと思います。彼らは生活スタイル的に天候の変化に強く、またサイクリスト全体もまた力強いイメージです。対して、日本人は雨でも走るサイクリストは極端に少なく、むしろシンプルで軽量であることを望むサイクリストも多くいますし、それは残ると思います。なお、そのヨーロッパでもレーサーよりはエンデュランスやオールラウンドロードバイクにトレンドが移行しているので、ディスクへの移行が早く進んでも無理はないようです。
トレンドと特徴について
記事中でも触れられていますし、以前から私も言っていますけれど、剛性の問題はなかなかしつこいです。まだ第1.5世代という感じのディスクロードに関しては、熟成とまで行っていない印象です。多くのニーズに対応するにはまだまだです。
しかしながら、その中では全体として”レーサーとしてのロードバイク”へのニーズが低下し、グラベルやエンデュランスへと移行している現在です。全体から見ればシェアとも言えますが、どうやらそもそもレーサーという需要はほぼ存在せず、つまりそもそもレースをしないと言えるのに”かつてはレーサーしか売っていなかった”だけだと考察できています。その意味ではディスクロードは買ってもいい時期と言えます。私はレーサーにはまだ早いと思っていますが、それもまた新しい道具に対応できない恐竜が感じることらしいので笑、私はこのまま絶滅するかも知れません笑
ただ、オイルホースの処理に関してはやたらとフレームやハンドルの中にまで入れたがるので、大変にメンテナンスの手間が面倒になっています。時間単位にしますと、同じ作業に対して最大で2-3倍程度かかると思います。当然ながら、メンテナンスコスト、つまり作業工賃は同樣に2-3倍になります。ハイエンドレーサーでは空気抵抗云々については気にすると思いますが、エンデュランスはグラベルでそのような処理をするメリットはほぼ有りません。むしろ、複雑化が過ぎますから、面倒しか想像できません。
その点をしっかり踏まえて、メリットとデメリットとを比較検討し、車種選定のご相談に乗っていますので、いつでもご来店ください。