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どうしてもハイエンドのみだったチューブレスマーケット
チューブレスのマーケット自体が狭いままなので、どうしてもハイエンドから下に商品が拡大しないままになっているチューブレスのマーケット。
しかし今回はミドルグレードに登場したロードチューブレスタイヤをご紹介します。
ヴィットリアは大きく変わった
ヴィットリアといえば、以前は雨の日にまるでグリップしないしょーもないタイヤだったわけです笑。ほんとに笑えるくらい滑りましたから、雨の日はジェットコースターどころか、暴走列車と言っても良かったものです。
しかし同じ頃、ヴィットリアはGEAX(ジアックス)というMTBブランドを保有しており、そのタイヤのグリップや反発のバランスはとても良く、使いやすくてモッチリしたタイヤでした。当時は「やればできるんじゃないか」と思ったものです笑
そして近年、グラフェンという新しい炭素素材が登場し、各分野で注目を集め、新しい可能性を切り開いています。現在、どの企業でもグラフェンを使えるわけではなく、各業種で選ばれた企業のみが利用でき、それがヴィットリアとなっています。
軽くて薄く、そして強靱な素材として知られるグラフェンですが、実はまだまだわからないことだらけ。厚みは分子一個分しかなく、世界初の2次元素材とも言われます。
正直、グラフェンそのものの効果なのかどうかわかりませんが、ヴィットリアのタイヤは確実に良くなっているどころか、以前と比べたら革命的に良くなっており、まるで別のメーカーとも言える進化をしています。
しかしながら、タイヤ作りの方向性は以前のヴィットリアにもあったような、”しなやかさ”に優れており、チューブラーを最高峰とするようなロードバイクらしい乗り味が特徴です。
VITTORIA RUBINO PRO G2.0 TUBELESS READY
今回紹介するのは
VITTORIA RUBINO PRO G2.0 TUBELESS READY
5900円(税別)
です。
ヴィットリアは
コルサ
ルビノ
ザフィーロ
と3クラスのタイヤブランドを持っており、
上から、
レース用
レース・トレーニング用
トレーニング用
と用途が分かれています。
しかし、以前のヴィットリアではルビノはミドルクラスの完成車に装備されることもあり、3000円台の価格設定もあって、わざわざ買い直すタイヤではありませんでした。ザフィーロは言うまでもなく、固くてしょーもない安物でした。
というわけで選ぶのはコルサのみ。しかし、コンパウンドが旧式すぎて、まるで進化から切り離された製品でした。
そのコルサは生まれ変わり、そしてルビノも刷新されたのです。
使った印象は
コルサ G2.0 チューブレスレディを最初に使った印象は、とても薄いものでした。転がりがとてもいいとも思えず、軽さがあるわけでもなく、「これを使う意味は?」という印象でした。しかし、使っていくうちに慣れてきてからは、ケーシングのしなやかさが光るようになると同時に、高いグリップも目立ち始めました。印象が薄いのはそのままですが、むしろそれは性能バランスがよく、それが段々と表れてきたということでしょう。
さて、ルビノプロ G2.0 チューブレスレディの方はどうでしょう。コルサと比較してぱっと作り方が違うのは分かります。サイド部分とトレッド部分にある段差もなく、簡易的な作りであることがわかります。しかし、ただコストダウンしたタイヤではないようです。コンパウンドは以前と違って全体にもっちりしており、走ってみてもソフトな当たりを感じます。転がりという意味ではコルサが勝るものの、トレーニングライドを含めたレーシーな走りを受け止めるには十分なものです。クリンチャーもあり、転がりの軽いバージョン「RUBINO SPEED」とパンクに強い「RUBINO CONTROL」まで用意されています。
何のイベントも無いのにコルサを使う理由は気持ちよさだとは思いますし、その気持ちよさはロードバイクを走らせる上でとても素晴らしいものです。しかし、そのコストを支払うのに抵抗のある方にはRUBINOという選択肢もあるでしょう。
他メーカーを見渡しますと、概ねコンチネンタルを追走している(セールス的にという意味)印象がありますので、似たようなタイヤが増えています。バイクメーカーがリリースするタイヤもありますが、タイヤが本業ではないメーカーの製品というのは、シーズンごとにコロコロ変わってしまうので困ってしまいます。
やはり餅は餅屋。アイウェアも、サドルも、ホイールも、そしてタイヤも、専業メーカーの製品開発は安定しておりおすすめすることが出来ます。
私は自分で使わないものはオススメしません。