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SCULTURA ENDURANCE 7000-E 520,000円(アルテグラ Di2、8.24kg)
SCULTURA ENDURANCE 6000 369,000円(アルテグラ、車重メモ忘れ笑)
SCULTURA ENDURANCE 4000 289,000円(105、8.42kg)
概要
フレームセットは共通、コンポーネントはいずれもフルセット搭載なのでわかりやすい仕様になっています。ホイールは3車種とも異なりますが、用途の上では軽量性にこだわる必要性はなく、むしろ汎用性と耐久性も重視したホイール選びがオススメです。ゆえ、上位2機種ではホイール交換の必要性は感じません。個人的には、4000グレードのみ将来的な交換を推奨しますが、それも必要性と目的性に応じてなので、大きく無駄な出費にはならないでしょう。
乗った印象
乗ってみたときの第一印象はペダリングしたときの反応が穏やかなことです。しかし、ただのんびりしているのではなく、SCULTURAらしい反応性を程よくもっており、前に進んでいる感覚をイージーに得ることができました。
これはエンデュランスライドやロングライド時にとても効果のある性能です。同じ距離や時間なら、ペダルを回す回数は少ないほうがラクですが、一回あたりのペダリングで思いきり力を使ってしまっては筋疲労が大きくなってしまいます。SCULTURA ENDURANCEで優れているのはその間のバランスです。SCULTURAで同じライドをする場合、より早いケイデンスを要求されますので、登坂時には低ケイデンス時のトルクを感じやすい代わりに、ケイデンスを上げることでリズムが出てきて振りの早さを生かした軽快な登坂が可能になります。また、ダウンヒル時には掛かりが浅いのでどうしても忙しないペダリングになりがちです。それに対してSCULTURA ENDURANCEは、登坂時に同じスピードやトルクでもケイデンスを早い場合から遅い場合にまで対応が可能で、ペダルに力を入れなくても推進力を感じる状況を作りやすくなっています。これは本当に素晴らしいです。
バイクの真ん中がわかりやすい
また、長めのトップチューブとホイールベースがバイクの真ん中を広くしているので、スイートスポットが広いバイクになっています。やはり自転車は真ん中に荷重することがもっとも自転車を効率よく前に転がすのに必要です。極端に前荷重でも、後ろ荷重でも、効率が悪化してしまいます。
SCULTURA ENDURANCEで楽に走れる要因として、このジオメトリによる影響は大変大きく、4年前にデビューしたSILEXやMTBで培ったノウハウが最大限に活用されているのを感じます。
トップチューブのスローピングが緩いのにも意味があります。これを強くしてしまうと、振りの早い・軽いバイクになってしまうので、せわしなく、直進安定性に欠け、また下りでも安定性の低いバイクになってしまいます。振りが軽いバイクは、接地感も希薄なのでタイヤが滑っているかどうかもわかりにくくなります。
下りが苦手なライダーには最適です
下ハンが持てずに苦労するロードバイクのライダーは数多くいると思います。
「下りは行かないから」
「下を持つと怖いから」
「スピードは出さないから」
と言い訳をして避けて通るのはよくありません。ブラケットを握ってのダウンヒルはとても危険ですから、絶対に止めたほうが良いと思います。
私感では時速40キロ以上を目安に下ハンを握るべく選択を行うべきだと思いますし、下り坂では100%握ります。その方が安全で怖くないダウンヒルができるからです。むしろ、下ハンを握らない(握れない)から下りが怖いと感じます。
クルマの運転時、高速道路が怖い時期があったかと思います。あるいは高速道路を走ると怖い車種が存在ます。その原因はドライバーが”慣れていない”と言えますが、具体的にはリラックスして走れるポジションが出ていなかったり、クルマの性能が低いことが挙げられます。つまり、ダウンヒル時に下ハンを持つと怖い理由はそれで、下ハンを持つのにポジションが出ておらず、また自転車自体のポテンシャルが低いことも原因です。
なお、下りを安心して下れない場合、その区間で精神的・体力的に消耗しますので、峠をいくつも超える場合などには大きな差になってきます。私のインプレ動画では、喋りながら下ったりしていますが、速度50-60km/h出ています。その速度で余裕を持って下れるようになることを目標にしていただけると安全なダウンヒルを実現できると思います。
SCULTURA ENDURANCEはSCULTURAと比較して約20ミリハンドルバーを高く設定できます。「スペーサーを入れたらSCULTURAでも同じじゃないか?」と思うのは間違いです。やはり、スペーサーの有無でハンドリングの良し悪しはかなり変化しますので、ダウンヒルを考えたらスペーサーは無しの方が操作性が良くなります。
また、SCULTURAよりも延長したホイールベースにより、前後のホイールを乗り手の前後に感じやすく、特に前輪を前に置いておける感触はとても安心してスピードを出すことができました。2021年モデルのメリダのロードバイクではもっとも安心してダウンヒルできるロードバイクでですから、ビギナーには最適です。
ロングライドやブルベに最高のパートナーとなるでしょう
ここまで読んだ方ならお分かり頂けるかと思います。
ロング系やブルベでSCULTURA ENDURANCEを使用することは、まさに想定された目的の通りであり、最適な選択となります。
ENDURANCE=耐久
ラクに走るには速いバイクである必要はなく、無駄にハンドルバーの高さがレーシーである必要もありません。むしろ、それらの原因によって腰や肩が痛くなったり、疲れるとハンドルバーにもたれ掛かったり、ペダリングが辛くなったりしてしまいます。
しかし、最初にお伝えしたとおりでただラクをするだけのバイクではなく、しっかり楽しいペダリングをさせてくれるので、推進力を感じやすく、下りも安心してしっかり楽しめる素晴らしいバイクです。
これまであったような、ただタイヤクリアランスが広いだけ、あるいはただスタンドオーバーハイトが低いだけという、見た目重視のエンデュランスバイクにはサヨナラしましょう笑
SCULTURA ENDURANCEはレースバイクを卒業するロードバイカーにどうぞ。これまで以上に多くの道を、色々なところへ、これまでよりスムーズでセーフティなライドを実現します。
納期について
全車種・全サイズが9月下旬より入荷予定。
当店では4000の試乗車を常設予定です。
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