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汎用性を手に入れる
私達にとってロードバイクに乗るために費やす時間は、余暇です。余暇では過度な緊張はしたくありませんし、出来るだけ時間を有意義に、自分の自由な行動のために使いたいと願うでしょう。また、安全をできるだけ担保したいと願うものです。
思うがままに走ろうとも、友人と新しいルートを開拓しようとも目的は関係はなく、私達は25Cのタイヤに不安を感じてきましたので、事前に最新の注意を払ってルーティングを行い、計画し、初めての地形に対して向き合ってきました。
SCULTURA ENDURANCEはそれを解決するソリューションです。
路面を気にせず走ることができ
快適性を怠らず
速く走ることができる
そんなイメージをしてみてください。
オトナ向けのロードバイクです
REACTOがバリバリのレースカーだとすれば、それを走らせてサーキットや峠まで行き、さらにそこでキュンキュンに走るのはオトナには疲れてしまうかも知れません。若い時ならそれもできましたし、一晩中走って楽しめたのかも知れません。
しかし、今はもう少しラクをしたいわけです笑。
でも、レースカーには乗りたいし、楽しみたい。
SCULTURA ENDURANCEはレースカーを卒業する方向けのロードバイクだと思います。決して、”グラベルロードバイク”ではありませんので、そのような”キャッチーなだけの”コマーシャルは間違いだと思います。SCULTURA ENDURANCEは全体の9割以上で舗装路を走ることを目的に設定して設計されています。
REACTOはたしかにカッコイイです。しかし、コックピットは低く、狭く、そしてシートはリクライニングしません。エアコンは付いていないか、さして快適ではないでしょう。エンジン音もうるさく、まさに走るためにあるクルマだと言えます。足回りは固く踏み固められており、路面からのインフォメーションをつぶさに伝えてきます。ユーザーがそれを望むならば、最高の楽しみにもなりえます。
SCULTURA ENDURANCEはREACTOのような”やる気満々”を卒業したオトナなロードバイクです。カタチはREACTOがカッコイイけれど…という方には、このようなニュアンスでご理解いただき、実際に楽しく乗れそうなのはどっちだろう?とご参考にしていただければと思います。
当店ではこの2台を試乗し、比較できるように計画しています。
SCULTURA ENDURANCEはこれまでのメリダのロードバイクの中では、もっともラグジュアリな雰囲気を持っています。本来は空力的に優れている必要はありませんが、オトナらしいスタイリッシュさはほしいと思います。そうであれば、最新のレースバイクで用いられるトレンドやテクノロジーを部分的に採用することは求められるでしょう。
しかしながら、それらにやりすぎ感はなく、控えめでかつ有機的な形状は、最新モデルであることを主張しつつ、非常にバランスのいいデザインをしています。メリダのバイクデザインは、単にカタチから入るのではなく、ユーザーのニーズをクリティカルに解析し、しっかりと必要な機能を与えた上でまとめていくものです。
ドイツはシュツットガルトにあるR&Dでクレイモデルを作り、台湾本社の生産スタッフとカーボンレイアップやデザインについて協議を行い、プロトタイプを台湾で製作後、ドイツへ送ってテストを行います。シミュレーションと実物のズレや、実際に走行した場合のフィーリングのテストを行います。この工程を複数回繰り返し、最終形が決定されます。
そういう工程を経て、SCULTURA ENDURANCEもまた完成されました。
SCULTURA ENDURANCEのジオメトリをMERIDAは快適性を重視したグランフォンディスタ向けのバイクとして設計を行いました。ヘッドチューブの長さはSCULTURAよりも20ミリほど長く、ホイールベースは10-15ミリほど長くなっています。パフォーマンス重視のロードバイクと比較し、よりアップライトな乗車姿勢を保つことができるので、長時間のライディングでも辛く感じる時間が短くなるでしょう。また長いヘッドチューブは、これまで下ハンドルを握るのが辛かったライダーにもそれを提供しますから、ダウンヒル時やハイスピード時の安定性と操作性の向上を行うことで、安全性も向上します。