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私が自転車を選ぶ時に注意したほうが良いと思うこと
もはやロードバイクを買えば正解という世の中ではありません。色々なジャンルや楽しみ方が、自転車の世界には広がるようになりました。
そこで、自転車を選ぶ際に気をつけたほうが良いのは、その自転車につけられたジャンル名からその自転車でできることを想像させられてしまう点です。本来は「やりたいことに対して、使いやすくて、最も楽しめそうな自転車はどれなんだろう?へー、〇〇ジャンルっていうのかー」が理想的です。
また、自転車を買う際にはある程度のコストの範囲を決めるわけですが、そのコストを想像する際には、「その自転車でできることはこの程度だろう」という推測があり、そうであればその用途にはこのくらい出せるだろうという順番になると思います。つまり、自分の体力と気力次第で行ける範囲が決まるのが自転車なので、それがない人ほど自転車を好まず、また釣り合うコストも低くなります。しかし、それは必ずしもやりたいことを実現するために必要なポテンシャルを得られるとは限らないわけです。
まあ、このことは当然といえば当然なのですが、あるいは一度買ってしまうと、その自転車でできることの範囲に縛られてしまいます。クルマの場合には、200万円くらいから何千万もするものまであり、どれを買っても走ることができる範囲そのものに大きな変化はないはずです。しかし、それが自転車の場合には異なるということです。
もちろん、自転車が乗り手の努力次第でその自転車でできることやポテンシャルをどんどん拡大することができるのは、自転車という遊びの最も大きな特徴の一つではあるわけですが、ある一定以上の年齢に達してしまうなどすると、それに必要な体力やスキルの向上を大きく望むことは難しくなります。つまり、自転車に対するモチベーションを失います。
もはや人力にこだわる時代は終わります
自転車ジャーナリストのN氏が提唱している「Eバイクはスキューバダイビングである説」を紹介します。Eバイクはスキューバダイビングのようなものだ、というものです。素潜りで見られる範囲やシュノーケリングで潜れる範囲でも十分楽しめますが、さらに10メートル下には美しい世界が待っているならば、あるいはその映像を見れば、誰もが「面白そうだし行ってみたい」と思うはずです。しかし、そこに”素潜り”でいくことを想像するでしょうか?またそうしたいと思うでしょうか?息をこらえて頑張る練習をするでしょうか?
つまり自転車の場合、ペダルバイクは素潜りに相当します。これまではそれを”楽しいよ!”と言い、引き込もうとしたわけですが、なかなか難しかったはずです。Eバイクという便利に、ラクに、多くの人が海の底の美しさや素晴らしさを堪能できるツールがあれば、もちろん利用するはずです。もしあなたが素潜りの名人だったとしても、より長い時間、より楽しい所で潜ることができるスキューバダイビングをしないわけがありません。久しく自転車から遠ざかっているとしましょう。Eバイクに乗れば明日にでも乗鞍や麦草峠に登れるのに、「また乗り始めた」というところから半年〜一年もの間に渡って絶え間なく練習し、自分を追い込み、その先でようやく…とするでしょうか?
多くの人に人気のあるヒルクライムイベント。タイムを計測するためにエントリーする人もいますし、そういった性格もあることはありますが、多くの人が一緒に登っているから頑張れるし、安心するし、登る気になるからエントリーするという人は少なくないでしょう。しかしEバイクならどうでしょうか。体力的な底上げは強烈で、そのお陰でメンタルも安定し、自信を持って1人や2人でも登り切ることができるでしょう。しかも、最後の最後まで楽しくです。そうなるともはや、ヒルクライムにエントリーする必要性が無くなってしまうかも知れません。好きな時に、好きなところを、好きな人と走れるのですから。
Eバイクはペダルバイクとは別の楽しみであり、決して素潜りを否定するものではありませんし、それぞれ楽しめるものです。ただ、自分がどちらを楽しむことが容易か、あるいは楽しみたいかというに感じるだけですし、選択するだけだろうと思います。私は両方とも楽しみます。その上で「Eバイクは楽しいですよ」ということは、ペダルバイクからスイッチすることではなく、両方楽しいと知って欲しいということです。
総合ブランドの利点
メリダみたいな総合ブランドの良いところは、やりたいことに対して想像していた自転車の種類が間違っていても、「あ、それならこっちもありますよ」と案内ができる点です。ラインナップがロードとグラベルだけだとそれは無理ですし、あるいはMTBだけでも無理があります。またEバイクがその場になければ、そのブランドを扱うショップの方はEバイクを案内することが出来ず、ペダルバイクを差し出しては「一緒に練習しましょう!」と言うことでしょう。
メリダに関してはその仕様もまたシマノで組んでいますし、開発する際には同一ジャンルの自転車に対してトップあるいはトップから3番目くらいまでの性能を発揮するように開発されますから、欠点らしい欠点は見当たりません。また、その価格も合理的な範囲に収まっているのですから、もはや”これでいいじゃないか!”としか言えないでしょう。
車を買う時、なぜ総合ブランドから選ぶのか。なぜ、国内メーカーから選ぶのか。それには理由はあるはずです。マニアは好きなものを選びます。マイナーな選択をし、マイノリティになることを理解していても、それを自らが乗り越えるスキル、耐性、趣味性があるから大丈夫だと自信を持てます。しかし、それ以外の多くの人にとって、それは目的を達成したり、アクティビティを行う際の障害にしかなりません。だから、合理的な選択をするのです。
自転車はスタイルやデザインも大事ですが、道具として選ぶことも大事です。”自転車は趣味”というけど、車を買う時に”趣味だから”という人は稀です。つまり、自転車を選ぶ際にも道具として選ぶ必要性が高い人は結構多いだろうと思います。その場合、合理的に優れた道具が良いだろうと思います。マニアックではない方が使いやすく、買いやすいはずです。その場合、メリダは素晴らしい選択肢の一つとしてオススメできます。
Eバイクでメリダを選ぶことが正しい理由
特にEバイクにおいて、メリダは他と比較して優位な点があります。それはシマノとタッグを組んでいることです。世界最大の自転車パーツメーカーであるシマノは、我が日本が誇るべき世界で最も高性能で、信頼性が高く、リーズナブルな価格の製品を生み出しています。自転車用コンポーネントにおいて、かつては”3大メーカー”と呼ばれたものですが、今現在は1大2小となり、むしろシマノの存在なしにスラムとカンパニョーロは存在しえません。もはやシマノは自転車業界を完全に制圧したと言えます。
しかしながら、「Eバイク用コンポーネントでは違う、出遅れているだろう」という人もいるでしょう。しかし、”歴史は繰り返す”ことでしょう。かつてシマノがあらゆるメーカーを吸収し、コンポーネントという概念を構築し、特に中低価格のジャンルにおいての圧倒的な性能と価格のバランスを発揮して市場を制圧したようにです。
特にここ日本では、ありとあらゆる自転車店で手に入るのがシマノのパーツです。しかし、他メーカーのドライブユニットはどうでしょうか?そのドライブユニットを搭載するEバイクメーカーを取り扱っている自転車店でないとアフターサービスを受けることができません。これはかなり大きな違いです。もし、あなたが居住地域を移す予定がある場合、シマノを選んでおけば安心でしょう。また、その信頼性や”神対応”と呼ばれるシマノの優れたアフターサービスも大変優位なポイントだと言えます。特に、今はまだ市場が拡大する最中ですので、シマノはユーザーをとても大事にしてくれます笑。
Eバイク開発でもトップクラスにあるメリダ
メリダのEバイクは便利さや合理性において有利であるだけでなく、その性能においてもトップクラスであると認められています。性能とは数字で表せるものもあれば、官能性能と呼べる部分もあります。前者はパワーや軽さなど、後者は”乗って面白い自転車かどうか”です。車でも自転車でも、趣味において大事なのは後者だったりします。マニアではない方であっても、その違いには気がつくでしょう。なんとなく、「楽しいな」と感じるわけです。何かを食べて、”美味しい”と感じるかどうかに似ています。それがなぜかはわからないけれど、美味しいと感じるでしょう。
すなわち、マニアではない人が選ぶ際に安心であるばかりか、マニアが選ぶ際にも”面白い道具”であるわけで、もはやメリダのEバイクを選ばない理由があるとすれば、それ以外のメーカーが特に好きで、愛情を持たれているケースでしょう。
体感する際には最適な環境で
もし、あなたがEバイクの魅力を理解しにくい場合には、ぜひ体感することをおすすめします。そして体感してみる際には、その魅力を体感するのに最適な環境で乗ることをおすすめします。ロードバイクを体感するのにいきなり坂道ばかり登っては、辛いことしか感じず面白くはないでしょう。
むしろ、Eバイクをロードバイクで気持ちよく走れるような河川敷やサイクリングロードに持っていっても、面白くもなんともなく、ただただロードバイクを羨ましく感じるか、「もっと軽くならないのか?もっとスピードを出したい!」と間違った方向へ進んでしまうことでしょう。
これは都心部や平坦な地域でEバイクへ興味を持つ際、あるいは買う際に、よくある間違いです。誰もが通る道だとも言えます。そこで必要なのは既にEバイクのなんたるかを知っている案内役の存在です。そう、私のような存在です笑
ほとんどのお店にEバイクの案内役はいない
ロードバイクに乗っていない人がロードバイクの楽しさを理解しているでしょうか?ロードバイクをどこへ持っていけば、どこを走れば、どんな風に走れば楽しいかを知っているでしょうか?それはEバイクにも言えることです。ペダルバイクに詳しく、それが好きな人はEバイクに対して、「ただラクができる自転車であろう」と誤解をしますので、その楽しさを小さく見積もったり、あるいは自分がいつもロードバイクで走るルートをEバイクで走ったり、それを想像したりする程度に留めた案内しかできません。実際、ほとんどの販売店ではEバイクに詳しい人はいません。
ぜひ、Eバイクを購入する際には、Eバイクをどうやって楽しめばいいのか、Eバイクとはどういうものなのか、それらをよく知る当店へご相談ください。ご来店をお待ちしております。