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ついに発売されました
ロードバイクに乗る人々にもっとも愛されるシマノ105、これがついにDi2化されることになりました。シマノの大変実績のあるDi2のおかげで、あらゆる条件において迅速かつ正確なシフト操作をすることができるようになります。
MERIDAではREACTO、SCULTURA、SCULTURA ENDURANCEの一部の車種に、将来的にSHIMANO 105 R7170 Di2を搭載されることが期待されます。
詳細については、https://bike.shimano.com/ja-JP/product/component/shimano105.htmlをご覧ください。
予約受付中です
シマノセールスさんと濃く取引しているところに限定し、初期デリバリーがあるようです。ゆえ、当店はまったく蚊帳の外ですね。シマノを仕入れるルートとしては、シマノセールスと、それ以外の正規代理店がありますが、当店は後者から仕入れています。今後、105 Di2や当然これに続いてくる機械式の生産を強化するとなると、現行機種の供給の不安定さが一体どう影響を受けるのか。
当店で予約頂いた場合の納期はまだ未定です。ただ、価格はわかっていますので、ご予約を承っております。アルテグラ Di2とミックスしたいという方もいらっしゃると思います。恐らく互換性はあるでしょうし、ないと困るわけですが、何をどう混ぜるとどうなるのかは不明です。どうなんでしょうね。ミックスするとどうなるか、あるいはどれをミックスするかなど、相談事は店頭で承ります。
価格はざっと20万円くらいです。
なぜいままで出なかったのか
以前のポストを検索いただければ、ぼくが「105 Di2はしばらく出ません。なにか状況が大きく変化しない限りは無理です。」という発言をしていることは見つけて頂けるでしょう。その理由をここにも書くと、1つ目はクランクセット、2つ目は価格でした。以前は105のチェーンリングはDi2に対応していませんでした。モーターのちからで強引にチェーンを脱線させる(Derailさせる)ので、グニャッとたわんでしまって全然ダメでした。それも途中から改善されたものの、価格としては20万円以上になってしまうので、入り込む隙間がありませんでした。階段が崩れてしまいますし、”人々が認める105の価値観”に収まらないので売れないという結果も考えられました。
現在ではデュラエースとアルテグラの価格が1.5ステップほど上昇した結果、機械式105の上には大きなスペースができました。これが必然か偶然かはわかりませんが、そのタイミングになるのを待っていたのは確かだと思います。つまり、出せるようになったのでしょう。
誰のための105 Di2なのだろうか
ネガティブに聞こえるかも知れませんが、105はDi2になっても105のままであり、アルテグラになるわけではありません。その差は外観上の仕上げであったり、操作時の違いであったり、いくつかの機能の欠如であったりで、ユーザーはそれを体感することだろうと思います。つまり、アルテグラDi2に満足したい人が105 Di2を買うのは失敗を生む可能性があるということです。しかしポジティブに捉えれば、105は根本的に”消費者のためのコンポーネント”であり、それはDi2になっても変わらないということです。単に価格だけを見て、「105なのに20万円もする」というのは、あまりに感情の反射に身を任せ過ぎなのではないかと思います。
今回リリースされたのは、多くの人々が待ち望んだ105 Di2ではないかも知れません。別のものが来たのだと考える方もいるでしょう。しかし、もっとも消費者サイドに寄ったコンポーネントである105を最適な形でDi2に進化させたことを、実物に触る人が増えてくると感じだすのではないかと推測しています。
また、機械式のアルテグラと相対化を行った結果、Di2になることを期待するか、全体的な性能の底上げを期待するかもキーポイントのように思います。あるいは、価格の全体的な上昇にともない、今一度改めて、自分のサイクリングの何が価値なのかを見つめ直し、機械式105への満足度を評価するなどの機械にもなりそうです。
SHIMANOとSRAM
すでに、eTapとの比較が見られるわけですが、好きな方を選べばいいと思います笑。それぞれが得意とする性能の特徴が異なりますし、同じ土俵にいるかどうかが怪しいからです。短く言えば、日本でもその他の国でも、SHIMANOを選ぶ人がもっとも望むのは信頼性です。とにかく壊れず、動き続ける(Workし続ける)ことがもっとも望まれます。それに対して、SRAMは趣味性の高いメーカーです。SHIMANOあってこそのSRAMでもあります。価格も高く、故障した際にはややショックを受けることも少なくありません笑。修理可能だったり、それに特化した店舗の数も、SHIMANOとSRAMではまったく違います。ですから、どちらがいいのかを一般論として論じること自体、かなり無理があるように思います…。もし、あなたが自転車に対してそこまでマニアではなく、むしろ自転車がいつでも動き続けるためのあらゆるコストを低く済ませたいなら、悪いことは言いませんからSHIMANOを選ぶべきでしょう。あるいは、そういったコストを費やすことを許容したり、自転車に乗って見たり感じたりすることではなく、自転車という機械自体に対して手間をかけることを楽しめるという価値観をお持ちであれば、SRAMを選ぶこともできるでしょう。なお、この構図はEバイクやMTBに対しても言えることです。一台だけ、あるいはMTBだけの自転車で遊ぶのはSRAMで出来ても、複数のジャンルに跨ったり、複数台所有するなどについて言えば、SHIMANOで運用するほうがよさそうですね。
完成車はどうなるのか
すでにMERIDA本社から発表されているように、SHIMANO 105 R7170 Di2がREACTO、SCULTURA、SCULTURA ENDURANCEの一部の車種に搭載されることが期待されます。もちろん、発売されるでしょう。時期はまだ未定ですし、価格も未定です。価格は50−60万円の間くらいではないかと、個人的な予測をしています。ただあえてこのタイミングで書いておきます。こういう場合に価格そのものに注目が集まることは、良いことでもあり、また大変理解できることでもあります。しかしながら、MERIDAは単に”コスパが良いメーカー”ではなく、昨今では欧州でもそのフレームの出来の良さがブランドの大事な価値として認められています。「このコンポでこの価格」と単純さではなく、「あのフレームに、このコンポでこの価格」ということになっています。その際、MERIDAのフレームが”セカンドグレード”であることを、1つのグレードしか持たないメーカーの広告はそれを利用してきます。肝心なことは中身ですし、MERIDAというトップクラスに大きなメーカーが作っているということでもあります。ぜひ、MERIDA X BASEで最新のREACTO、SCULTURA、SCULTURA ENDURANCEを試乗してみてください。その上で、価格に対する査定にリアリズムを感じてください。