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自転車の機動力は便利
カメラで写真を撮るという趣味をもつ人は、一時期と比較すると少なくなったという話もあります。実際、カメラのセールスはどんどんと低下し、いくつかのカメラメーカーは、いや全てかもしれませんが、窮地に立たされています。それはスマホのせいであるといいます。スティーブ・ジョブズが悪いのかも知れませんね笑。彼が「電話を再発明した」と言ったとき、人びとはその意味を理解していませんでした。でも、今その言葉の意味を改めて思い知らされているということだとも言えます。
スマホによる写真がどんどん絵画的な描き方をするようになりました。特にはiPhone 11 Pro MAXの登場により急激に変化したと思います。それがモデルチェンジごとに顕著になったことで、より自然な画作りができるカメラへの需要は復活しているように思います。また、ぼくらのような世代より若い世代にとっては写真≒スマホからスタートしており、カメラで撮影することやカメラにより出力された画に対して新しく感じるということも、カメラを買う人が戻ってきているという理由なのかも知れないなと思います。シンプルに、より本格的に撮影したいと思っても、使いこなすのが難しいのがカメラと言う道具ですが、その自然な、あるいは多彩な画作りは変わらず魅力を持っているのだと思います。
カメラや写真を自転車と組み合わせて使う人が多いですね。ある一定の範囲の地域をスクリーニングするような場合、徒歩より広い範囲を探ることができるのが自転車です。また、その範囲を平たく伸ばしていくばかりではなく、別の地域にぽつりぽつりと拡げることができるのも自転車ならではの利点だと言えます。ちょっと離れたような地域を接続することができるハブのような役目を自転車は負うことができます。当店からで言えば、浅草から上野、日暮里、駒込を経由して本郷へ。都心部は交通網が発達しており、電車やバスでも行くことができる。しかし、全てをゆっくりと線でつないだとき、今まで見たことがない景色に出会うことがあると思います。なおかつ、ゆっくりと移動すればするほど、観察眼は高まっていく。地図の中のポイントをより思考に対して自然な点でつなぎ、かつ面で捉えられるのは自転車の利点です。
どんな自転車が良いかな?
写真を撮りに自転車で出かけようと思った場合、実は軽快車(いわゆるママチャリ)は結構便利です…。ええ、意外と笑。ただ、オシャレ感に欠けますし、もっとシンプルにしたいところです。また、自転車も含めた風景を撮影したりする場合、車体がどんなものであるかは大切だと思います。その次に多い自転車の選択肢としてはクロスバイクでしょうか。車種の数も多く、市場でもたくさんのクロスバイクを見つけることができると思います。その中から、自分自身のお気に入りを見つけるのもいいでしょうね。あるいはすでに持っている自転車を活用する方もいて、その中にはロードバイクもあるのだろうと思います。しかし、使ってみると改善したいポイントがみつかってしまうもの。
ぼくが実際に、カメラと一緒に使ってみた感じでは、いくつかの改善点が思い浮かんだのですが、その中でもっとも大切だと思ったことは以下の2点です。
・乗車時の目線の高さ
・速度
ベースはクロスバイクかEバイクが良さそうです。バリエーションがありますし、さまざまなアクセサリをとるつけることができるのも利点でしょう。クロスバイクは多様な種類はありますが、クロスバイク選びって、実はどのメーカーのどの車種にするかより、どのように乗るかのほうが大事だと思うんです。
撮影者の目線
徒歩の場合、撮影する場合の目線と高さも位置もまったく変わらないのは当然ですが、それは大切なことだと思います。子供の目線と大人の目線では違うものになるように、目線が異なれば見えてくるものが違います。多くのクロスバイクは、同じ人が歩く場合と比較して、目線が数十センチ低くなります。ぼくのようなアマチュアの素人写真好きにとっては、その落差が問題になります。見える風景が違ってしまうんです。逆にちょっと上から見る場合、それは広く見ることができるのでそれほどネガにならないように思いますが、低い場合にはちょっと問題だと思います。しかも、前傾姿勢次第では、顔の向く方向が前に伏せたような状態になってしまうため、地面ばかりが視界に入ってくることでしょう。
ぼくは長い距離を移動する場合、カメラをバッグに入れて移動しますが、撮影モードに入るとカメラをショルダーストラップでかけて移動します。その場合、上体が立っている方がカメラが身体の前側に移動してきませんから、具合が良いのです。肩がけの状態でカメラが前に回ってきてしまうことは、ショルダーバッグやメッセンジャーバッグでもあることですが、けっこう面倒ですし、注意力を妨げ、時には危険を伴います。
速度の問題
もう一つは速度に課題があると思います。極端な例ですが、新幹線に乗った状態で遠景は撮れますが、近景は撮れません。速度が速すぎると観察を行う前に通過してしまい、物理的に撮影が不可能になります。段々と速度を落としていくと、自分自身がどの程度の速度を望んでいるかがわかってくると思います。またそれは、その時々によって変わってくるかも知れません。それをぼくは10-15kph程度だと定義しています。それ以上遅い分には構わないけれど、行動範囲が狭くなります。それ以上速いと、観察の対象を十分に網羅できませんし、考える時間を確保することができなくなります。それが可能な、あるいはバランスの良い速度が10-15kph程度なのではないかと思っています。「なんだ、それはママチャリの速度じゃないか」と思われるかも知れません。はい、その通りです。ただ、ママチャリが今回の用を足さないのは先に書いたとおりです。
その速度はEバイクの速度域でもあります。Eバイクもカメラや写真との相性がとっても良い自転車の一つだと思います。
そこでこんなのどうですか?
こんな自転車はいかがでしょうか。市販のバイクにはぼくがよいと思うアイデアを使った自転車はなかったので、オリジナルのクロスバイクを作ってみました。
良いと思ったのがプロムナードバーです。プロムナードとはフランス語で遊歩道や散歩道のこと。それを装備した自転車に乗ってみると、なぜその形状のハンドルバーがプロムナードバーと呼ばれるのかわかります。名は体を表す良い例です。クロスバイクの完成車についていることが多いストレートバーは、腕が方からまっすぐ前に伸びます。平らな道でスピードを出すには最適な形状の一つですが、ゆったりした気分を装うには難もあります。プロムナードバーでは肩幅よりも広い位置を握るため、肩甲骨が開きます。上体が立っていることも作用し、呼吸もしやすく、遠くまで見渡すことができます。視野がぐっと広がるのです。これは撮影者にとってとてもよいことだと思います。
これに乗ると、なぜか、なんだか気分が朗らかに、豊かになるのです笑。目線の高さがゆえ?あるいは肩が開くし、呼吸も楽だから?といろいろな理由付けを探すものの、まあどうでもいかな、と笑。とにかく、のんびりした気分で移動できることが大切だと思っています。気分次第で、撮影者の観察対象は変わりますし、撮れるものも変わってくるでしょう。
センタースタンドは確実に自転車を自立させます。地面が少々どちらかに傾いていても平気ですし、キャリアとバッグを装備した場合でも自立させることが容易です。泥除けも装備しましたから、雨上がりの撮影にも向かうことができますし、急な雨降りにも対応することができます。
当店オリジナルクロスバイク
税込価格:11万円(ペダルは仕様と異なります)
さらに便利に使うには?
さらにこの自転車に対する便利性を向上させるのには
・カメラを収納するためのバッグ
があると良いかも知れません。
フロントにもリヤにも、キャリアを搭載するためのダボが容易されているため、それを使ってバッグを装備することができます。カメラ専用のバッグも少ないながらありますが、多くはありませんから、収納には工夫が必要ですが、バックパックを背負うよりも相当身体がラクなのは間違いがありません。
というわけで、今回はカメラと写真の趣味にも使いやすいオリジナルクロスバイクを紹介しました。