メリダが考えるグラベル仕様のロードバイク「SILEX」 – サイクルショップマティーノのブログ

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1 EVERY ROAD IS YOURS
2 BIG.NINEという優れたバイク
3 MTBベースだからこその優れた安定性と走破性
4 どんな道でも気持ちよく走れるSILEXシリーズ
5 リンク

EVERY ROAD IS YOURS

「すべての道を楽しめるバイク」
これがSILEX開発時のコンセプトです。

今現在、グラベルロードというジャンルが構築されつつありますが、そこにラインナップされる自転車を眺めてみますと、ロードバイクを出自に持つ車種が大変多くあります。それを利用し、販売店ではグラベルロードを初心者に優しいロードバイクとして販売しているという実績が存在しています。しかし、これはどうなのでしょう？

舗装路を中心に走るのは皆同じとして、それ以外の状態の道があまり存在しないのであれば、あるいは初心者なのでロードバイクとしてだけ利用されるのであれば、「ロードバイクベースのグラベルロード」でも良いのだろうと思います。しかし、舗装路を中心に走るけれど、比較的多くのグラベル（不整地）を楽しみたいと思う場合、「MTBベースのグラベルロード」から開発するべきなのではないか？とメリダは考えました。

BIG.NINEという優れたバイク

メリダはMTBジャンルにおいてもっとも成功したバイクブランドの1つです。今ではロードバイクブランドとして認知している方も増えてきましたが、10年前に遡れば「メリダはMTBのブランドですよね」という声のほうが多かったくらいですし、メリダ自身もまずはMTBでトップブランドになることを目指していました。ホセ・ヘルミダとガン・リタ・ダールはそのアイコンとなる選手であり、ともに世界チャンピオンを経験し、またあまりにも多くの勝利を積み重ねました。彼らを中心にして開発されたのが、メリダのBIG.NINEという29インチホイールのMTBです。

BIG.NINEは2012年以来、何度もモデルチェンジを重ね、細かいリビジョンアップを繰り返してきました。選手たちの現場からの声と一般ユーザーからの声を拾い上げ、剛性、快適性、軽量性などの相反する性能を高い次元でバランスよく感じさせるバイクになりました。SILEXは優秀なBIG.NINEのジオメトリやフレームワークとロードバイクのそれを50：50で掛け合わせることで生まれたバイクです。「舗装路も不整地も両方とも楽しみたい」そんなユーザーにはぴったりのモデルです。

MTBベースだからこその優れた安定性と走破性

グラベルにおいての走破性を単純にタイヤ幅で語る人がいますが、そうではありません。まず、フレームのジオメトリが大切です。オフロード向きのフレームと、オンロード向きのそれがことなるのは、クルマやオートバイを例にしても想像しやすいことかと思います。オンロード向けのクルマのタイヤだけを太くして、その効果が十分に発揮できるかどうか？と考えてみてください。むしろ、フレームの設計のほうが大切であることは自明だと思いますので、自転車の走行感や安定感を単にタイヤ幅だけで判断することはできません。

SILEXはMTBをベースにしたフレーム設計をしており、そこに舗装路におけるロードバイクに乗る気持ちよさを併せ持たせることに成功しています。ロードバイクベースのグラベルロードでは、速く走ることに重きをおいていますが、MTBベースのSILEXでは速さよりも「あらゆる道を走る楽しさ」にもっともフォーカスをして開発されました。自転車でもクルマでもそうですが、安定感に欠けるものは楽しくありません。怖く感じるでしょう。走破性は安定性と同義です。段差を乗り越えようとする能力は、MTBがMTBたる優れた部分であり、それこそSILEX最大の魅力です。

どんな道でも気持ちよく走れるSILEXシリーズ

グラベルロードが良いとされる理由として、不整地でも走れるということがあると思います。このビデオでも、ホセ・ヘルミダとホアキン・ロドリゲスは色々な道を、あらゆる道を楽しもうということでSILEXをチョイスしました。舗装路も、不整地も、いずれも捨てることがない、すべての道を楽しむことができるということを表現しています。

ぜひ他のグラベルロードと乗り比べてください。ロードバイクベースのグラベルロードのように、不整地に入ると不安定で怖さを感じることはなく、あまりにタイヤが太くモンスターのようなグラベルロードのように重たさと怠さを感じさせることはありません。

実際にぼくもSILEXで山を走ったことはありますが、一般的なグラベルロードとはまったく違います。まったく、です。「ちょっとなら砂利も走れちゃいます」ではなく、「いや、これ普通にシングルトラックはしれちゃうよね」です笑。なので、砂利道は余裕です。安定感が違います。ほんとうにすごいし、ほんとうにたのしい。それでいて、舗装路でも十分気持ちよく走れるわけで、郊外に出かけていって走る場合、ロードバイクよりSILEXのほうが楽しめるという人は結構いるんじゃないかと思いますよ。速さより楽しさという人にはこちらをおすすめします。