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レポートが届きました
購入された方から簡易なレポートが届きましたので掲載します。先日、ロードバイクの買い替えをされた方から、使用感や楽しみ方に関するレポートが届きました。なお、レポートの内容は、ぼくが聞いたものを一部意訳し、文字に起こしたものです。
SCULTURA ENDURANCE 300
これまでクロスバイクやロードバイクを所有してきたMさん。ロードバイクはグラベルタイプを購入されたそうです。リムブレーキタイプではなく、ディスクですし、グラベルロードなので、割と最近のタイプだといえます。使い分けとしては、ロードバイクでサイクリングを、クロスバイクで日常の移動をされています。
一見すると、新たにロードバイクを買う必要性は低いように思えます。まして、レースバイクではなく、グラベルロードなのだから、初心者向きであろうと思われると思います。また、店頭でそのように勧める人も多いと思います。しかし、そのグラベルロードで走ってみると、クロスバイクと比較してあまりラクに感じなかったというのです。未舗装路にもちょっと行ってみたけれど、なかなか怖い…
ぼくはこのブログで何度も書いていますように、グラベルロードの多くはグラベルレース用を想定しているので、決して扱いやすく乗りやすいとは言えないと思います。もちろん、それぞれのモデルの設計によりますが、ほとんどロードバイクのジオメトリと変わりがないようなメーカーがほとんどです。しかし、世間的にはグラベルロード≒ビギナー向けという認識になっているようです。
SCULTURA ENDURANCEは、レースバイクの特性を持つSCULTURAを長距離、あるいは長時間向けにアレンジしたバイクです。グラベルロードではありません。メリダでは現在、いわゆるグラベルロードバイクは揃えていません。グラベルロードはグラベルロードレースを想定して設計した製品が多く、主にレースバイクのジオメトリを採用しているのと同時に、その特性にも瞬発力を備え、走行感や出足は軽い感じがするようになっています。「軽い方がいいだろう」と、そのほうがラクができると思う方は多くいます。軽いと聞いてネガティブな印象はしません。しかし、わかりやすくゼロ発進ので軽さを備えると、それに対して失うのがしなやかさと安定性です。また、多くのグラベルロードはレースジオメトリから大きく変更をしていないがゆえ、ハンドルバーが低すぎます。
加速が良いということは、バイクの不安定さを生みます。自転車のペダルを素早く動かす場合、自転車を左右に素早く振る必要があります。つまり、ハンドルを小刻みに切ることになります。またその特性は、登り坂での瞬発力と加速性にも繋がります。レースではその特性が必要でしょうし、誰かを追いかけるには必要なことです。
それに対して、長距離や長時間のライドにおいてできる限りラクに走るには、ゼロ発進での軽さより、むしろちょっとだるいくらいの反応性と荒れた路面でも真っ直ぐ走るような直進安定性が必要です。長時間走る際には、ギュンギュン加速する人はいません。ゆっくりと加速し、できるだけスピードが落ちないようにし、再加速もゆったり行い、できるだけ蛇行しないように走ることを目指します。クルマで高速道路を長時間走ることを想像してください。急いで急加速していたら、疲れてしまいます。
多くのグラベルロードのジオメトリは、レース向けのロードバイクに似せる一方、タイヤ幅へのフレームクリアランスを40C未満くらいまで増加させます。実際に太めのタイヤを装着しますと、トラクションの掛かりが重たい感じや走りの重たさが目立つようになってしまいます。乗る人がパワフルなら、それに負けないように元気にペダリングすればよいのでしょうけれど、できるだけラクにと考える場合には、あまり都合が良いとは言えなさそうです。
SCULTURA ENDURANCEは、とにもかくにも長距離、あるいは長時間に渡ってライドを行う場合に最適化することを目指した設計になっています。
その設計のおかげでしょうか、購入時のきっかけであり、Mさんが達すべき希望であったよりラクに走るということと、より安定したロングライドを実現することができました。すでにお持ちのグラベルロードよりかなりラクだったそうですし、かなり楽しめたということでした。また、これまでは行けなかったような未舗装路にも突入することができたそうです。あまりに楽しかったので、うっかり奥まで入り込みすぎてしまったそうですw
すでにお持ちのグラベルロードバイクでも行けそうですが、実際にはなかなか大変だったということですね。その理由は先に書いた通りです。多くのグラベルロードは、タイヤ幅に対するクリアランスをSCULTURA ENDURANCE以上に確保していますが、フレーム側の特性がアグレッシブに振ってあることが多く、不安定に感じたりし、安心してグラベルを走るのが難しく感じやすいことがあります。また、「その不安定さと危うさを楽しむことこそグラベルロードの楽しさである」というアピールにより、成り立っているように、ぼくからは見えます。
実は、SCULTURA ENDURANCEは舗装路9割に対して、未舗装路が1割くらいあるようなコースを想定して設計されてもいます。実は未舗装路への特性も与えているんですね。それはタイヤ幅に対するクリアランスだけでなく、主に路面とのコンタクトにあります。凸凹の路面を走っても、常にタイヤが路面に設置していたほうがよく、バイクが暴れたりしないようにします。それならば、グラベルロードと呼んでも良さそうではありますが、特性の主軸はエンデュランスライドにおいており、その結果としてグラベルというネーミングにはしなかったということです。
実はロードバイクに乗る人の多くは、このSCULTURA ENDURANCEのようなバイクを求めているのだと思います。ほとんどの人はグラベルを走りません。そうであれば、38C程度までのタイヤクリアランスが必要ないでしょう。むしろ、SCULTURA ENDURANCEのように35Cまでのクリアランスがあれば、実用性は十分でしょう。その上でジオメトリや特性を長距離・長時間ライド向けに設計し、なおかつ未舗装路での安定性もしっかり与えました。
というわけで、
ロングライド派の方にも
旅派の方にも
SCULTURA ENDURANCEは大変おすすめです。
SCULTURA ENDURANCE 300
253,000円