あたらしいSILEXが発表されました

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いきなり世界チャンピオンを獲得

じつは今回発表された新しいSILEXは、先日行われましたUCI グラベル世界選手権において、バーレーン・ヴィクトリアスのマテイ・モホリッチ選手が使っていたバイクなのです。そう、いきなりのデビューウインどどころか、世界チャンピオンを獲得しました。信じられませんね。

もちろん、ぼくらはあたらしいSILEXでレースをするわけではないでしょうが、新しいバイクのもつポテンシャルが最大に発揮されたことは確かだと思います。モホリッチはツール・ド・フランスで3度の勝利を上げるほどとても速い選手ですが、それを支えたのはあたらしいSILEXということになるでしょう。

より一層オフロード走行を楽しめるようになったNEW SILEX

2018年にデビューしたSILEXは、ロードバイクとMTBのジオメトリの中間ともいえる設計を採用していました。また、その当時はまだグラベルロードというワードは存在せず、バイクデザイナーやブランドマーケティン担当の視野にもなかった時代ですが、メリダは他社に先駆けてSILEXというユニークなバイクを発表しました。そのSILEXは多くのアワードを獲得し、オフロードでの走行性能がとても高いが、色々な用途に使えるロードバイクとして認知されてきました。新しいSILEXではそれらを維持しつつ、さらにオフロード走行性能を加えます。

え?グラベルレースバイクじゃないの?

最初の衝撃が世界チャンピオンですから、あたらしいSILEXをグラベルレースバイクだと思う方が多いのではないかと思います。ぼくもそうでした。それはそうですよね。しかし、どうやら違うようなのです。

メリダは何よりもまず、オフロードバイクとしてSILEXを設計していますが、汎用性も念頭においていると言います。その結果として、あたらしいSILEXはマウンテンバイクスタイルのバイクパッキングでの遊びや、キャニオンGRAILのようなグラベルレースバイクなど、たった一つの目的のために設計したバイクではないようです。ぼくがYouTube動画でも喋っていますが、グラベルロードには色々なバイクがあり、ただ一言ではあらわせません。グラベルを使ってどう遊ぶかによっては、グラベルロードの選択を間違う場合もあるのです。

少しずつ何でもできる

メリダは何でも少しずつできるのがSILEXの良さであり、通勤からウインターライドまで何でもできるのがメリットだと言います。メリダによると、SILEXの成功はこの汎用性にあったということです。メリダR&Dは、2018年当時、メリダ本社にこの企画を受け入れてもらうことは難しかったが、発売して以来、メリダの中で最も重要なバイクの一つになったと語っています。

機能や素材

アルミニウムフレームのSILEX LITEの重さは1,900g、カーボンのSILEX CFの重さは1,220gです。この重量はサイズミディアムフレーム用で塗装されていますが、スモールパーツは含みません。メリダは、異なるフレームグレードを提供するいくつかのブランドとは異なり、1つのカーボンフレームだけにし、ラインアップをシンプルに保ちました。また、アルミフレームとカーボンフレームの両方に、まったく同じ540g(目標重量)カーボンフォークが付属しています。アルミフレームはカーボンフレームと形状が似通っており、下方向に下げられたシートステイも同様の形状をしています。

メリダは2018年の初代SILEXを「挑戦的な見た目のみにくいアヒルの子」と評し、新しいSILEXは「よりモダンで、マーケットの動きに合わせた、皆がかっこいいと思えるバイクにした」と語っています。メリダのすごいところは、形を洗練させつつも、乗った感じまで正常進化させるところでしょう。わずか30名弱の開発メンバーで、メリダのすべてバイクを設計し、実際にテストし、楽しんでもいます。メリダの開発者はわれわれと同じく、プレーヤーそのものなのです。この新しいSILEXにぼくはまだ乗っていませんが、過去の開発例を鑑みると相当な期待ができるのではないかと思います。なにせ、SILEXのオフロード性能は、他社に先駆けて最も最初にデビューしたのにも関わらず、他社のグラベルロードをさらに過去へと追いやるものだったからです。

新しいSILEXは一見して最新のロードバイクのようですが、リラックスしたアップライトな乗車姿勢を維持できるように作られています。

マウンテンバイクに強いメリダだから

2018年にデビューしたオリジナルのSILEXは、マウンテンバイクからジオメトリの思想を譲り受けましたが、新型ではヘッドアングルを71度から69.5度にすることによって、起伏の多い地形や速い速度での走行、あるいはバイクパッキング時の安定性を向上させるとしています。メリダでは前作をオーバーホールしてクリアにするのではなく、古いものを「バランスのとれた洗練された設計」へと近代化し、進化させることにし、今回の設計を成功させました。ヘッドチューブが前作より短くなってはいますが、フォークの長さが変わっていますので、バイクの見た目としてはかっこよく、しかし、乗車姿勢はリラックスしたままにできます。また、フォークはグラベルロード用のサスペンションフォークと交換可能な長さにしています。

タイヤクリアランスは45mm

最新のグラベルロードバイクではSpecializedのRoubaix SL8が40mm、新しいGiant Defyが38mmと幅広くなってきています。SILEXはそれを45mmにまで拡大し、グラベルバイクとしてのアドバンテージを確保しています。実際に未舗装路を走るとわかりますが、かなり技術と経験のある人でない限り、40ミリ未満のタイヤで走ることは恐怖を伴います。むしろ、彼らはそれを楽しむものだと言うでしょう。しかし、バイクパッキングをしたり、オフロード慣れしていない人が乗るには、概ね45ミリ位が妥当なタイヤ幅だと言えますので、メリダのほうが合理的で扱いやすいだろうと言えます。

これ注目のバイクになるとおもいますよ!

メリダのロードバイクはぜんぶで4つのシリーズがあります
REACTO(エアロ)
SCULTURA(オールラウンド・レース)
SCULTURA ENDURANCE(エンデュランスロード)
SILEX(オフロード・グラベル)

まだまだお話したいことはたくさんありますが、せっかくご来店いただいた時のネタが無くなってしまうので、このあたりにしておきますw

これだけ幅広いロードバイクのラインナップを持っているブランドは多くありません。また、一つ一つがここ1-2年の間にデビューした、完全にモダンな設計のバイクばかりです。皆さんはあまり御存知ではないと思いますし、多くのお店は話をしたがらないと思いますが、完全に時代遅れの設計のバイクも販売されていますし、そういう話はメディアにも出ないと思います。しかし、メリダは違います。ディスクブレーキ搭載ロードバイクも、もはや4代目、つまり10−12年の歳月が過ぎています。その間にどれだけ進化してきたのか、それは現代の最新設計のバイクに乗ってみればわかると思います。

ご予約を承ります

納期は来年1月以降です。

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