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房総へ
待ちに待ったSILEXが入荷してきましたので、さっそくグラベルライドへ出かけてきました。
どこが良いかしら?と考えていたら、天気予報がだいぶ怪しくなってきました。2月は夏日?もあったほど暖かかったわけですが、3月になって一転し、「まだまだ冬は終わってよ」と冬っぽい天候が多くなってきました。3月は雨が多いと聞いていたのですが、実際に多いですね。15度以下になると、雨は厳しいですよね。雨で濡れることより、冷えることのほうが深刻です。
金谷のあたりに車を止めて、そこから何本か知ってる道を走ることにしました。Eバイクでも走ったルートの一部をトレースするような感じです。クルマはウェブ経由で予約しておける場所がありました。便利ですね。アクアラインができてから、房総は本当に近くなりました。
安定感抜群
走り出して実感するのは安定感です。12月に試乗して以来、段々と乗った感触を忘れてしまいつつあったのですが、乗ってみてすべて思い出しました。長年、レース系ロードバイクに乗ってきましたが、「あー、ぼくが欲しかったロードバイクはこれだったんだな」と強く実感しました。
20代後半から30代前半までは、クラブチームのメンバーといっしょに周回練習をしたり、いくつかのレースにエントリーしたりしました。レースなどのイベントごとを定期的におくことで、それを区切りにしながら、目標としても機能させ、モチベーションを保つというごく一般的なレース系ライダーのやり方です。
30代後半から40代になり、競争して勝つんだという気持ちも減り、生活そのものにも穏やかさを求めるようになりました。自転車以外についても、「速くて強いことが良いんだ」という価値観から、「ゆっくりいろいろなものを見て回りたい」と思うようになったことは、繰り返しEバイクの楽しみ方について書いている通りです。
グラベルバイクはタイヤのサイズは40-45Cくらいが目安になります。「そんな太いタイヤが必要なのだろうか?」と思うでしょうか?都市部の道路にもいろいろな段差や凹凸があります。それらを乗り越える際、SILEXのフレームジオメトリとそこに装着されたタイヤ幅がポテンシャルを発揮します。
”ロングライド向け”というロードバイクは、エンデュランスロードに進化し、さらにグラベルバイクを生みました。ロードバイクとMTBの掛け合わせというと鈍重に感じるでしょうが、あくまでも”非レース系”のライダーにとってのちょうど良さを持っているのがSILEXです。
実用的な速度域での気持ちよさとは
ぼくはよく、レース系ロードバイクで走ることを「高速道路を走っているようだ」と例えます。ロードバイクで走る経験や気持ちはまさにあれに似ています。ある程度以上の速度で走っている場合、段々と単調な気分になったり、SAPAなどを見かけてもあまり止まりたい気分にならなかったりします。速度が速すぎてしまうので、よそ見をする暇はありません(そもそもよそ見はすべきではないということは理解の上)。安全上の問題が発生しないようにすることは、その人の運転経験が浅いほど、走行中に行う仕事量の大半を占めてしまいます。つまり、”走るだけで精一杯”になってしまいます。とても良く似ているのです。
下り坂や登り坂ではどうでしょうか?45Cくらいですと、下り坂で足を止めてフリーフォールさせても50キロくらいで頭打ちになります。平地で追い風なら40キロくらいでしょう。路面との抵抗が大きいということも言えますが、タイヤそのものが幅広くなると空気の抵抗も増します。これらは、ドンドン速度を上げていきたいライダーにとっては足かせに思えることでしょうが、ぼくのようにゆっくり走りたい人にとってはちょうどいいバランスに思えます。下り坂でどんどん速度が出てしまうという恐怖感が薄く、余裕が生まれます。
「登り坂では逆に重たくなるのでは?」と思うでしょう。確かにそういう効果はありますが、路面に力を効率良く伝えることは、長時間や長距離のライドで有効に作用します。45Cにもなるグラベル比重の高いタイヤではなく、40Cくらいに抑えてあげれば、登りも下りも軽快に余裕をもって走ることができるでしょう。
ゆっくり走ると、いろいろなものが目に留まるようになってきます。市街地を走る場合に話を戻しますと、少々の段差や溝などに負けませんし、直進安定性にも大変優れているため、安心した気持ちになりますし、実際に操作にも余裕が生まれます。「まさかそんな」と思うでしょうが、まったく別の経験になるので不思議なものだなと思います。
走る・曲がる・止まるを自転車が助けてくれる
具体的に言えば、クルマやオートバイと同じで、走る・曲がる・止まるをより安定して、安全に走行することを助けてくれます。クルマも以前よりは今のほうが安定して安全に走ることができるようになりました。自転車もまた大きく進歩し、実際のみなさん各々の目的にマッチしたロードバイクを選択できるようになっているのです。長い時間乗っても疲れにくく、転びにくく、安定して安全に事故なく帰宅することができるというメリットをついつい見逃してしまいがちですね。
グラベルでの走破性はさすがです
さっそく、房総の林道を走ってみました。なんと言えばいいかわかりませんが、とにかく楽しいのでドンドン走りたくなります。SILEXがレース用グラベルバイクではないことが、その楽しさの大きな理由だと思います。オンロードでも、オフロードでも、レースバイクは勝つためにあるバイクであり、ラクに走るためにあるわけではありません。ゴールした時に疲れていてもいいので、ライバルに勝てば良いのです。
非レースバイクでは大きく異なります。まさにサイクリングを楽しくするための自転車であり、いろいろな目的を幅広く受け入れる余裕も備えてあります。ぼくがSILEXに対して「これが欲しかったロードバイクだ」と思ったわけは、その懐の広さによるものでしょう。ぼくは舗装路を走ることも、未舗装路を走ることも、またゆっくり走ることも楽しみたい、欲張りなのですねw
そんなニーズにはぜひSILEXを検討してみてください。
試乗して体感して頂けます。