ブラケットカバーの交換

この記事は約 2 分くらいで読めます

上から交換する方もいるらしいです

ぼくはオーバーホール等、わりとガッツリ目なメンテナンスで自転車をお預かりする場合、具体的にはワイヤーやホースの交換を承る場合については、ブラケットカバーの交換を「ついでにいかがですか?」とおすすめしています。

パーツ単価は1,000〜1,400円くらいですし、手で触れる部分が気持ちよくアップデートされると、だいぶ気分が良くなると思うからです。

ブラケットカバーを交換する場合、レバー本体を着脱せずに交換する人もいると聞いたことがありますが。ぼくはハンドルバーからレバーを外してから交換しています。せっかく外すので、ついでに、レバーの中の汚れも少しキレイにしたり、グリスアップしておくようにしています。上から交換した場合、工賃は安く抑えられますが、フードが伸びてしまったり、傷ついてしまったりする可能性が高まりますので、ぼくは避けています。

自転車店ではユーザーに気持ちよく使ってもらおうという想いから、いろいろな作業をしています。その中には、作業したことを伝えない(伝えられない)ケースもありますし、伝えても、それがどのくらい大切なのかをわかっていただけないケースは多くあります。

「伝えればいいじゃないか」と思われるかも知れませんが、そうもいかないのです。他にも説明したいことがたくさんあったりする場合、何でも伝えると忘れてしまうでしょうから、大事なことだけにフォーカスして説明したりもします。すると、伝えきれないことは出てきます。

また、今回のような内部のグリスアップをしたとして、しなかったとして、それが後々、「やってもらってよかった」と認識されることは大変まれです。感じていただくのは難しいと言えます。むしろ、ユーザーは「壊れた時にはじめて認識しようとする」ので、壊れるまでのプロセスで何が行われたかは気にしない場合が多くなりますし、壊れた原因だけを探ろうとします。それでも、レバーの耐久性を考えた場合には、やっておくと良いわけです。

自転車店での作業は、このような細かな積み重ねや寄せ集めによって構成されていますので、大切なことは「作業をした人を信じること」だと思います。また、「おや?」と思う箇所があれば、SNSに書き込んだりするよりも作業者に直接尋ねるのが良いと思います。