この記事は約 5 分くらいで読めます
いま注目のハンドルバー
「いま注目」というのは、あくまでぼくがということでして、世間一般のサイクリストやお店がこのハンドルバーに注目しているのかどうか、そんな事は知ったこっちゃありません笑
とにかく、ぼくが注目してます笑
「ジェイフィット バランス」はワンバイエス「マホラ スエヒロ」をアルミ素材として最大限の加工で再現したモデルです。マホラスエヒロはトップ形状は快適性を求めリラックスポジションを得やすい設計であり、27°のフレアから105mmのショートドロップによって、旅自転車やグラベルライド的な走行にも向いています。ブラケット部分が360mmのサイズなどは小柄なライダーにはとてもフレンドリーであり、広いサイズはワイルド感を引き出す。剛性過多に陥らない設計。
カーボンは、複雑な形状のハンドルバーも作ることができます。また、カーボンハンドルが登場した当初の時代と比較しても、今は歩留まりもよく、より一層個性的なハンドルバー形状を可能にしています。とはいえ、カーボンハンドルは高価であり、用途によっては向かない場合もありますし、アルミ製ハンドルバーも求められていました。
「DIXNA ジェイフィット バランス」
- フラットトップの31.8mmエリアをサイズに応じて確保しつつ、そのまま扁平化したトップは3度のバックスウィープを設け、トップエリアの快適性を確保。
- R50の滑らかなショルダーから超ショートリーチでFZ機能を備えてフレアをかけ、浅いドロップに至る。
- 更にはドロップ部外側を扁平にするなど、ワンバイエスのカーボン人気モデル「マホラ スエヒロ」をアルミ素材として最大限の加工で再現しました。
- トップからショルダー、ブラケットからドロップと、すべてにおいて多様性のあるフレアハンドルのメリットを凝縮したモデルです。
- サイズ(芯-芯 上下):S-370/470mm、M-390/490mm、L-410/510mm
※ブレーキブラケット取り付け位置の芯-芯、ハンドルエンドの芯-芯 - 素材:6061-T6アルミ ダブルバテット
- カラー:ブラック マット仕上げ
- ドロップ:100mm
- リーチ:56.5/72.4mm
- フレア:27度
- バックスウィープ:3度
- クランプ径:31.8mm 中央部31.8mmエリア長 S/80mm、M/100mm、L/120mm
- Mサイズ以上には、GRXサブブレーキレバーが装着できます。
- 重量:300g(S)
- 価格:10,890円
実はいまはハンドルバーは売れていない
「え?」と思うかもしれませんね。2010年頃やそれ以前と比較してぜんぜん売れてません。ハンドルバーやシートポストを販売するメーカーって、以前はたくさんあったのですが、今はほとんど残っていません。理由の1つはハンドルバーとステムが一体式になったハンドルバーが多くリリースされ、ケーブル内装が増えたことでしょう。2つ目としては、バイクメーカーのハンドルバーがしっかりブランド化されたことだと思います。サードパーティーの入り込む余地がなくなったというところだと思います。また、安易に通販で買う人が増えたことで、ハンドルバーに限らずホイールなども、「買われ方が変わってしまった」ことも一因だと思います。そのことによって、「道具を選ぶ」ことばかりに気を取られてしまい、「道具の使い方を学ぶ」ことができなくなってきていると思います。
東京サンエスの開発力!
ハンドルバーの形状というのは、どのメーカーを見渡してもありきたりなものしかないのが普通です。「ある程度の合理性に基づいて設計しているので…」といえば納得できるような気もしますが、ぼくは意外とそうでもないのでは?と思っています。そもそもハンドルバーに限らずではあるんですが、アフターパーツを売ることに対してセールスの金額を第一に考えたようなメーカーが多いと思うからです。多彩な形状のハンドルバーをいろいろ使ってもらうのではなく、どんどんと価格の高いハンドルバーを買ってもらうことが目的になっているメーカーが多いのではないか?と思っています。
ある程度の範囲で形状の違いを表す場合もありますが、フィジークやPROの例のように、完成車メーカーやチームへある程度まとめてパーツを売り込む戦略の中でバリエーションがなくはないくらいでしかありません。デダなどの主要メーカーに限っては、まったく同じ形状しかなくなってしまったところもあります。「この形状がもっともいいのだ」と解釈する人もいるのでしょうが、ハンドルとはそういうものではないでしょう。10数年前まではハンドルバーを発売するメーカーが複数ありましたから、いろいろな形状やいろいろな素材のハンドルバーを使うという経験ができました。しかし今では、メーカーを飛び越えても形状が似たりよったりだったり、バリエーションが極端に減ってしまいましたので、ハンドルの持ち方も変わることがなくなりました。
しかし東京サンエスは、今もまだ多くのハンドルバーをリリースしています。製品の数も多いですが、そのパターンもたいへん多彩で、1つとして同じ形状がないほど。今の時代、こんなメーカーはありません。世界でもかなり珍しいと思います。たくさんのハンドルバーをリリースしてくれることで、いろいろなライダーの個性を表現することができます。表現とは、単に見た目のことではなく、ペダリングに関する個性という意味です。
ハンドルの握り方はたいへん大事です。握り方が変わると、ハンドルの使い方が代わります。ハンドルの使い方は、つまり上半身の使い方ですから、手、肘、肩とつながって、腰や下半身にいたる連携に関わります。ですから、単にかっこいいとか、エアロであるとか、そうではない選び方をすることで、ハンドルバーを変えることにより自分のペダリングを変えたり、一歩進めたりすることができるでしょう。
SILEX 標準ハンドルからの交換
1枚目では左が、2枚目は上がジェイフィットバランスです。こうして写真で見ても微妙な違いにしか見えないのですが、実際に手に取ってみますと大きな差があることに気が付きます。トップ部分のバックスイープも具合がいいです。
これは左がジェイフィットバランス、右が標準ハンドルなのですが、違いは手のひらとハンドルバーの間にできた隙間の大きさとかたちの違いです。右では隙間が大きすぎて小指と薬指でキュッと握った場合に、どうも合わない感じがします。おそらく、ぼくの手が相対的に小さいことが原因だと思います。しかし、ジェイフィットバランスではちょうどよい隙間ができるため、下ハン時に無理なく安定してハンドルバーを保持することができます。これはどちらが正しいかではなく、両方試して良い方を見つける作業です。ですから、「ハンドルバーについて、高い製品を買うことを目的化させてはいけない」と繰り返し伝えているわけですね。まずはあまり高くないハンドルバーを数種類試して、サイズもいろいろ試してみることをおすすめします。