すぐそこにあるグラベルを走る

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グラベルがない?

グラベルバイクに興味がありますか?

グラベルバイクについて話す際、ほとんどのケースで言われることとして、「でも、グラベルって日本には少ないですよね」ということがあります。

”日本には”に対して、いったいどこの国と比較しているのかと考えると、おそらくは最良のケースであるどこかしらのイメージを思い描いてるのだと思います。それはウェブや広告で見た、どこだかわからないけれど理想的なグラベルの姿だとは思います。ぼくもそのような画像や動画を広告として使います。そこには自己矛盾も感じています。「たしかにこの景色はここにはないよね」と。

でも、あくまでイメージです。クルマの広告は、あり得ないパーティーの様子だったり、とても極端な人々の暮らしだったり、あるいは地球上にこんなところがあるのかと思うような場所を走る様子だったり、クルマのショーではもちろん、広告でもみることができます。まあ、広告とはそういうものでしょう。

その広告から、「自分ならどう使うかな」と考えてみるわけですね。あるいは、実際に使っている人々を見て、そこからイマジネーションを拡げてみたりするでしょうか。

ロードバイクだからといってレースをするだけではありませんし、MTBだからといって山の中だけをはしるわけではありません。それ以外のことをしても楽しいですし、色々な使い方ができると思います。

グラベルバイクというやつは、実は”本来の目的”以外の使い方がとても広い自転車でもあり、また”本来の目的”自体がとても広く定義づけられた自転車でもあるのです。

とはいえ、グラベルを走ってみたくなるのはとてもわかります。なぜなら、そこそこロードバイクの経験を積んだ人にはとても楽しいからです。なお、ロードバイク初心者やロードバイクの経験がない状態で未舗装路を走ることは、怖さが楽しさを上回ってしまうためにおすすめしません。

ぼくはSNSでも書いています。
 「グラベルバイクでグラベルを走る必要はない。グラベルバイクは単にゆるいロードバイクだと思って構わない。なぜなら、BBは低く、ホイールベースは長く、その走りはとてもとても安定しているから。ロードバイクは競技車あるいはそれをベースにしているが、多くのグラベルバイクはレースを視野には入れるが、目的にしていない。グラベルバイクはロードバイクよりも安全に、余裕をもって、楽しむことができる人は多くいるはず。」
であると。

地図を見よう、グラベルを探そう

先日も書いたのですが、Googleマップは素晴らしいようでクセがあります。縮尺を大きくすると、細かな道が見えなくなります。紙の地図でもそうだと思うかも知れませんが、見えなくする対象はけっこう違います。Googleマップは紙と比較して、より表示する情報を絞っているのがわかると思います。

しかし、便利なところもありますね。通常の地図、地形図、航空写真などのレイヤを切り替えることができますし、ストリートビューという素晴らしい機能を使うこともできます。

ぼくの場合、MTBで走れそうな道を探すことによって、地図を読む能力をふつうのサイクリスト以上に高めてきましたし、友人からの情報によってなんとなくアテをつけることができたりしつつ、地図を見ては「ここは何かあるのでは?」と、実際に現地へ行ってみるのです。

道探し、これが楽しいのです。

近場にもある

多彩なグラベル環境を近場に備えた地域の人からみれば、都内やその近郊で見つけるグラベルは短く、プアで、物足りなく見えるかも知れません。SNSの世の中になって以降、なにかにつけては正解か、不正解か、あるいは最良かどうかということを比べたり競ったりしてしまいがちにみえますが、ぼくは自分が住む環境で楽しめることがあればよく、できないことがあるからとそれをマイナスに感じたり、減点から始めるのは楽しむためにはあまり良いアイデアではないように思います。どんなに短くても、規模が小さくても、グラベルを走るのはとても楽しいものです。舗装路を走り慣れた人にとっては、ちょっとしたグラベルを、ロードバイクとは違うフレーム、フォーク、あるいはタイヤで味わうことは新鮮な体験になるでしょう。

そんな場所を今回は探しに行ってみました。得てして、近くに住んでいる人にとっては、「あー、あそこね。」という感じだったりもしますが、まあそういうものです。今回は、こんなところもありますということが主体ではなく、自分で探すのを楽しんでほしいと思っています。

今回は芝川沿いを探検

ぼくは生まれた墨田区やお隣の江東区にずっと周りに住んでおり、荒川をさかのぼるルートは何度も通っているのですが、荒川の支流を走った経験は入間川くらいで、それもあまり回数がなく、埼玉に入ると急速に土地勘を見失ってしまうわけです。地図を見るのは好きですし、一応見てはいるのですが、芝川という川があったことは今回始めて知りました笑。ぼくの友人のトビから、見沼あたりがよいと聞いていましたので、そちらの方向へ(土地勘がなく、ぜんぜんわかっていない笑)走ってみようと思い、芝川を見つけ、「この辺になんかありそうかな?」と思ったら今回の道に出会えました。

まあ、映えもしまえんし笑、スケールも大したことはありませんが、自転車の自由さを利用しては、今までであったことがない道や文化を見つけるのはとても楽しく、思い出に残ります。「こんなところがあったんだなあ」と思いますよね。それが好きなんです。

グラベルバイクは、ロードバイクと比較して速度は多少ゆっくりですが、多彩なルートを開拓することができますし、速度が落ちることで周囲を観察することが容易にできるようになります。また、タイヤが太いだけではなく、長いホイールベースと低いBB位置などからとても安定感が高く、余裕の多い走りをすることも容易になりますので、これからロードバイクを始めようと思う方の中で速度を求めない方は、グラベルバイクを選択してみるのもおすすめです。

SILEXは万能なロードバイクです

特にメリダのSILEX(サイレックス)は、「オフロード走行比率8割を想定」としながらも、実はオンロードもふつうに気持ちよく走れてしまいます。実に万能なロードバイクです。

アルミフレームの400
カーボンフレームの4000
いずれも店頭に試乗車を用意していますので、乗り比べも可能です。

「オフロードは走らないし、ロードバイクでいいだろう?」という意見もありそうですが、ぼくは「レースライドをしない限りはグラベルバイクが適している」と思います。