この記事は約 3 分くらいで読めます
メンテナンスせず放っておくとこわれます
自転車も他の製品と同じように、使ったら維持管理をしないと壊れてしまいます。大事なこと、それはまずきれいにすること。きれいになった状態がよいことはもちろんですが、自転車をよくみて観察することで故障や不良箇所に気がつくことができます。定期的に点検に出しましょう。点検にだし、見つかった故障箇所や不良のある箇所を修理したり、消耗したり壊れたパーツを交換しましょう。自転車は公道を走るために利用するものです。故障や整備不良が事故の原因となり、相手に怪我をさせたり死亡させたりした場合、大変なことになってしまいます。自転車を利用する限りは、利用者の責任と義務について考えねばなりません。
積み上がる故障
どの自転車も最初は正常な状態だろうと思います。しかし、1年2年と使いっぱなしにしていると、故障箇所は増え、どんどん積み上がっていってしまいます。一箇所直すのに5,000円かかるとしたら、10箇所で50,000円。必要なコストもどんどん積み上がっていきます。こまめに維持管理を行うほうがいろいろな面で健全な利用が可能になるでしょう。
今回はどこもかしこもまずい状態でした。故障箇所を列挙します。
・ヘッドパーツの汚れと調整不良
・変速動作不良
・チェーン他の多くの部品にサビと動作不良
・ブレーキパッド動作不良
・ブレーキオイルの汚れ
・ブレーキローター消耗
・ボトムブラケット動作不良
・チェーンリング固定不良
・サイドスタンド固定ネジ欠損
・前後ホイールハブベアリング動作不良
と大きな部分だけでこんな感じですから、ほとんどまともに動くか所はありませんでした。しばらく使用していないなどのケースはほとんどこんな感じですから、5,000円〜10,000円程度で「安心して走れる状態」にはならないことが多いです。ご本人は故障を自覚していない場合がほとんどです。「ふつうに走れる」とおっしゃるのですが、整備不良が見つかる場合がほとんどです。
今回は大きな事故やトラブルが起きずに良かったと思いますし、整備をご依頼いただいて良かったと思います。
駆動系は部品交換で対応
錆びた部品のうちチェーンやスプロケットは回復不能ですので、交換となります。競技用の高価な部品を除き、一つ一つの部品はそれほど高くありません。例えば、2,000円の部品を30分以上かけて磨くより、2,000円で買い替えてしまう方が圧倒的に安く済みます。なんでも大事にすれば良いというわけではないんですね。ホイールについては新古品で対応してコストダウンしました。ワイヤはもちろんフル交換、ブレーキフルードも交換しました。ボトムブラケットがゴリゴリであることがあとから分かったので、こちらも交換しました。今回は総額で4万円を目標にしていたので、フレームのひどい汚れに手を付けられる状態ではなかったのですが、おまけで軽く磨いておきました。磨くのはけっこう手間がかかります。手間がかかるということは工賃は高いのですが、あまり汚れていると愛着を再び抱いて頂くことは難しいですからね…。ぼくがいくらきれいにしても、今後の使い方と維持管理が伴わない場合、また同じことになってしまいます。今回は、工賃も含めて約5万円でほぼすべてのか所に手をいれることができましたから、機械としては良い状態になりました。