pedestrian crossing sign on urban street

[コラム] 女子高校生の自転車に衝突の85歳男性が死亡

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東京・三鷹市の歩道で、散歩中の85歳の男性が、女子高校生の自転車と衝突し死亡

女子高校生の自転車に衝突の85歳男性が死亡…「寒かったから下を向いたらぶつかった」緩やかな下り坂で 東京・三鷹市

悲しい事故が起きてしまいました。実際にどちらに責任があるのか、それはぼくにはわかりません。ただ、こうした場合はほぼ100%自転車側に責任が生じる場合が多くなります。それは法的な背景があるからです。自転車は自動車と同じような責任を問われる時代になりました。自転車店としては「面倒な時代になったし、これが原因になって自転車に乗る人が減るかも」と思ったりもしますが、いざLOOPなどの新しい移動体はそもそも構造的に危なっかしいものですし、時速20km/hしか出ない&制動力がしょーもないという時点で危機回避能力がほぼゼロなので乗るだけ危険が増すばかりですから、やはり自転車の自由度とそのコストは利用されるに適切な範囲なのではないかと思います。

歩道を自転車で走らないこと

まず、歩道を走らないことが大切だと思います。「でも、車道を走れない」という主張を理解はします。しかし、だからといって歩道を走って良いという法律になってはいません。あくまで車道を”走行”するものとなっており、歩道では歩行者を最優先にして通行しても良いという程度になっています。ですから、歩道上でおきた自転車と歩行者による事故は、ほぼ100%自転車に責任が生じます。

「歩道を通れないい、車道も通るのは怖い。これは自治体や政府の怠慢であって、責任はそちらにあろう」という方もおられます。気持は良くわかりますが、そうして主張しても今すぐどうにかなるものではありません。ぼくも東京を歩行者と自転車用に作り変えることには賛成もしましょうが、過去の歴史を鑑みますと、関東大震災とそのわずか20年後に起きた太平洋戦争での大空襲で跡形もなく燃えたにも関わらず、作り変えることができなかったのですから、ぼくは無理だと思っています。

なので、いまの状況をベースにしてどうにかやっていくしかないと思います。もちろん改善の要求はすれど、まずは眼の前にあり自分に降りかかる災難から身をかわすことを考えたほうが良いと思います。ですから、車道を通るようにし、練習し、慣れていくことが大切だと思います。最短ではなくても、自分が自転車で通行しやすいルートを開拓するなども大切だと思います。

ルールを守る

先日、付き合いのある信金の若い営業さんが「急いでいる時はいいかなと思って逆走しちゃってます」と言ってましたが、ダメです。法律的にダメという理解も大切ではありますが、なぜそういう法律になっているのかということを理解する人が増えることが大切だと思います。そうでないと、交差点を逆走しつつ左折するという本当に何を考えているのかわからない走り方をする人が現れてしまいます。

自転車を整備する

「そのへんを走るだけだから」と、適当に整備した自転車、つまり整備不良車で走ってもよいわけがありません。車の免許をお持ちの方であれば、事故の多くが自宅近辺で起きるということをご存知だろうと思います。うちの近所は塀があるような家は多くありませんが、そのような地域ではブランドになっている交差点や路地も数多くあるでしょう。また、大きな幹線道路を横断する地域もあるでしょう。自転車だからと舐めてかからず、しっかりと整備を常日頃から行っておくことが大切だと思います。

技術を身につける

これも重要です。上の項目同様に、「スーパーに行くだけだから」と仰る方は多いと思います。でも、必要な状況で必要な操作ができなければ、自分が加害者になる可能性は高まります。

自転車事故における高額賠償例

実際におきた事故とその賠償について代表的な例を下に挙げておきました。「だから保険に入っておかねば」はもちろんのこと、事故の当事者になることを全力で避けるべきだと思います。