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ポンプも電動の時代
こんにちは。昨年くらいから電動で作動する携帯用ポンプを発売するメーカーが増加し、使用している人も増えてきました。当初は緊急時に使用する目的の製品がリリースされましたが、現在では自宅でも電動ポンプを常用する方がでてきています。
色々なメーカーから発売されてますが
電動モーターで作動する携帯用ポンプが発売されていることは、ずいぶん前から知っていました。ここ最近の傾向として、こういう新しいジャンルを切り開くのはチャイナ企業になってきています。そのエネルギーや開拓力は尊敬しますし、素晴らしいとは思いますが、いかんせん「安心して買えない」ということが終始つきまといます。製品そのものが動作し続けても、その企業がなくなったり、あるいは姿形を変えるなどすると心配になります。
ある程度の数が販売され、レビューが目立つようになってもなお、「でも結局はチャイナ企業なので、流行り物をザーッと売ったら撤退」なんていうことはザラどころか、それがその開拓力と双璧をなしているわけで、「長く使いたい人たち」におすすめできるものではありません。あくまでも「今使えればいい人」向け。
今回、自転車アクセサリのジャンルでトップに位置するメーカーの1つである「TOPEAK(トピーク)」からも電動ポンプが発売されました。
個人で使うだけではなく、あくまで責任を持って販売する立場としては、TOPEAKほどの企業で、なおかつ株式会社マルイさんが代理店であれば安心であると考え、販売分と自家仕様分(サンプル)としてオーダーしてみました。
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商品紹介
TOPEAK E-BOOSTER DIGITAL
16,500円
https://topeak.jp/products/e-booster-digital/
最大120psi まで充填可能で、80psi まで50秒で充填できる電動エアーポンプ。事前に設定した空気圧に達すると自動で停止するオートストップ機能を備えています。仏式/米式口金に対応。
● アルミ合金、エンジニアリング グレード ポリマー
● 仏式と米式切替えレバー付きスマートヘッド
● 最大120psiまで測れるLEDスクリーン デジタルゲージ
● psi、bar、kg/cm2 対応
● 精度 : ±2PSI
● バッテリー(7.4V/600mA)
● USB充電可能(Type-C) 充電時間 : 約45分
● 空気圧プリセット/オートストップ機能
● オートオン/オフ機能
● 延長ホース(TPUインナーチューブ用)付属
● シリコンケース付属
● 収納バッグ付属
● 防水ジッパーバッグ付属
● L59 x W35 x H86mm
● 162g
以下、実測値
● 重量 161g
● 充電時間 44分
● 作動音量 60-70dB
● 充填時間 700x32C 4.5bar
1回目 1分15秒
2回目 1分20秒
3回目 1分25秒
4回目 3barで停止
使ってみた
実際にサンプル用を開封し、使用してみました。開封した際の動画がありますので、ご覧ください。かんたんに言えば、順調に動作し、信頼でき、買いであると思いました。動画の中では「けっこううるさい感じ」だと思っていたのですが、先行して発売された製品と比較した場合には、かなり静かであることがわかりました。音の特性においても、周波数の低い部分や高い部分がなく、不快感が少ないということもわかりました。
屋外で使用する場合でも、生活エリアのそばだったり、私有地の境に近かったり、あるいは静かな場所で大きな音を立てるのには抵抗を感じる方もいらっしゃるでしょう。また、屋内で使用するケースにおいても、早朝や夜遅くに隣室や隣家に迷惑をかけてしまわないかと心配をされるなどのケースもあると思います。
そこで騒音の大きさについても計測してみました。 専用測定機器は持っていませんので、iPhoneアプリによる計測となっていますことをご了承下さい。他の方に聞いたところ、70dBを切るようなケースはなく、TOPEAKのE-BOOSTER DIGITALは大変静かであることがわかりました。
このジャンルで先行して有名なのは「日邦電機 ELXEED-BL01」と「CYCPLUS AS2 PRO」だと思います。2社ともTOPEAK製品よりも小型で軽量な製品となっています。前者の日邦電機は当店でも取り扱いがあります。小型で軽量ですが、作動音量はいずれも大きめのようです。日邦電機の方は100-90dB、CYCPLUSは80-75dBというデータが有りました。TOPEAKは真横で計測しても70dBを超える場合がある程度で、1-2m離れますと55dB程度にまで低下しますから、圧倒的に静かであることがわかります。
また、音の質でも不快感のない音となっておりますので、ご家族や隣家に対して気遣いをされる場合には、大変おすすめです。日邦電機は小型ポンプではメジャーな企業のようですから、チャイナ系であるCYCPLUS よりよほど信頼できると思いますが、新興製品としてのリリースだけに、どこまで続けるのだろう?という心配はしてしまいます。その点では何十年も自転車用アクセサリメーカーのトップに君臨し続けているTOPEAKは全世界で販売されており、安心感がケタ違いだとは思います。自転車店では、株式会社マルイさんと取引をしていない店舗はほぼありませんから、サポートと言う面でも安心だと言えます。
素材はアルミとエンジニアリンググレードポリマーでできており、かなりしっかりしています。他製品では樹脂メインのようですから軽量なのだと思います。こうしたポンプはバッテリーでモーターをフル回転させるため、本体の一部が高温になります。それに関しても、こちらのレビューを見る限りでは、TOPEAK製品は熱を発生しにくいのではないかと思います。下の動画では連続仕様していますが、そこまで熱いということはなく、そのような部分も一部のみでした。特に、日邦電機のELXEED-BL01は100℃を越えてしまうらしく、ちょっと驚きます。使用後、すぐに収納したり、ポケットに入れたり、他のものを一緒に収納するのをためらうレベルです。
大きさではやや不利なTOPEAK E-BOOSTER DIGITALではありますが、さほど大きいという感じはしません。サドルバッグやフレームバッグ、あるいはジャージのポケットに十分に収納していただけるでしょう。その上、もっとも動作音量が小さく、熱の発生も控えめであることを考えますと、「さすがTOPEAKだな」とわかりました。