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ヒルクライムで速くなりたい
ヒルクライムで、つまり上りのセクションで、あるいはヒルクライムレースで速くなりたいと願う人は多いのではないかと思います。また、そのような相談を承るケースも少なくありません。
以前だと、いや、これは今も変わらないと思いますが、「〇〇峠に走りに行った」「〇〇峠を何分で走れた/走れなかった」などと聞くことはあっても、そこでメニューを行っているとか、どのような方法が一般的であるということは、あまり聞いたことがありません。
ヒルクライマーのような人の練習ログを多少読んだことはあるのですが、主にパワーメーター普及以降のケースだからか、「〇〇Wを〇〇分」とか、数字ばかりで、そのプロセスやその練習を行う目的、あるいは感覚的な部分や考え方については、ほとんど記載されていないのではないかと思います。
なんというか、上りは我慢なのは間違いないとは思います。しかし、我慢していると耐えられるようになるという単純な話ならラクですが、そうなのであれば我慢強い人が速くなるということになってしまいますね。
どうしてますか?
以前話したり、相談に乗ったりしたケースでは、
「〇〇まで自走で行った。そこで〇〇峠を登って、その後〇〇へ向かい。〇〇峠を走って帰ってきた。」
というようなケースが多かった気がします。あるいは、電車やクルマで向かうケースでも走り方はあまり変わらない気がします。
恐らく、「上りを頑張って登っていると、いつか、いや少しずつでも、速くなっているのでは?いや、なっているはずだ。」と考えているからだと思います。
わざと断定的に言えば、NOです。
もちろん、過負荷を与えた状態からの超回復、一定上の時間にわたりプレーし続けることで得られる特異性、あるいはトレーニング効果の漸進性についてはどのスポーツでも同じなのですが、ただただ自らに高負荷を与え続けることができる忍耐力だけでは、実際のパフォーマンスアップは望めず、低い限界に達してしまいます。
思い切り力いっぱいボールを投げていれば、いつの日か剛速球が投げられるようになるわけはなく、ただただ球数を投げているとコントロールが良くなってくるわけでもないのでしょう。ヒルクライムにおいて短時間における出力アップは大切です。それぞれの時間単位にどの程度の出力を発揮することができ、またそれを何回繰り返すことができるかは重要です。しかし、そもそものところ、登りは平坦の延長であることを忘れてはいけません。つまり、平坦での出力を向上させるのに体重を減らそうと思う人はいないように、登りにおいても出力を向上させる手段とプロセスは同じだということです。なにやら、軽くさえすれば速くなるという妄想を抱かせる方も多いようですが…
とはいえ、ぼくがここで解説しきれるほど簡易なことではありませんので、詳しくは直接相談に来ていただけるのが良いかと思います。ヒマなときや気分が乗ったときには付き合いますし、何か買っていただければその金額の分だけお付き合いします笑。ドライなようですが、まあそういうものでしょう笑。
今回はそのさわりの部分だけ、手短に喋る動画を撮影してみましたので、内容が気になる方はご覧ください。もう一つ撮ったのですが、メモリーがエラーを起こして消えてしまったのでまた次回喋ります。