ガンリタ・ダール選手の来日記念会見がノルウェー大使館で行われました

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今日の午前中はある場所へお呼ばれされました。

ある場所とはノルウェー大使館です。

メリダ・ミヤタカップの為に来日されているガンリタ・ダール選手は母国ノルウェーの偉大なアスリートです。その功績を讃え、また日本とノルウェーが互いに親睦を深め合う為の架け橋になる大使としての役割も含めて行われました。

我らがメリダ・ミヤタバイキングチームの斉藤亮も日本のシリーズチャンピオンとして参加し、山路監督を含めたトークショーも行われました。

内容につきましてはちゃんとしたプレスの方々からリリースされると期待しておりますので、細々したところはこの場では省きます。その中でも私が感じたことを少々書かせて頂きます。

ガンリタ選手は8度の世界チャンピオン、7度のヨーロッパチャンピオン、そしてワールドカップ通算27勝という現在現役で活躍する選手の中でもダントツのキャリアを持つスーパースターです。これはもう今更繰り返して言うのもしつこいくらいです。

しかし、自転車に限った話ではありませんが、その実力のある海外のスポーツ選手だからと言ってみんながちゃんとしている分けではありません。

競技中に見せる真剣な顔に魅せられたファンに対して、その実力とプライドで自らを守りながらも、常に尊敬のまなざしと憧れる気持ちを度々感じさせてくれるアスリートはそう多くはありません。

ガンリタ選手はアスリートとしてはもちろんのことですが、2009年3月に男の子を出産。一児の母として、家族との生活とレース活動を両立させています。また、その事からも同じレベルで戦う選手からも大変尊敬されています。

私は今年2月のマヨルカ、週末のレース、そして今日とガンリタ選手を見てきたわけですが、これほどまでに”女性であることを正しく意識させる”女性アスリートはいないだろうと思います。まず、日本国内にはいないでしょう。”女らしさ”を変に武器にすることではなく、それを誇りとして、結果も出している姿には本当に感動しています。

端的に言えば、全く”スキ”がありません…

ジャージで過ごす”選手としてのガンリタ”が終われば、普通の人間ならゆっくりと過ごしたいところです。それは私たちが仕事の合間に休みたいという気持ちと同じだと思います。しかしガンリタ選手は夕飯までのその合間にも、また早朝トレーニングの間にも、全く”だらけたところ”を見せることは無く、選手でない時は常に女性なのです。これは並大抵の意識や努力で出来ることでは無いと思いました。

もちろん他のメリダのライダーも同じ姿勢なのですが、男性ライダーの場合には様々なキャラクターも許されるかと思います。チームリーダーであるホセ・エルミダ選手が率先してふざけたり、終始笑顔で周囲を和ませるキャラクターを発揮することで後輩選手達も大変居心地がよさそうに見てとれました。

その中においてガンリタの存在感というのはすごかった…

今回の来日でメリダ・ミヤタカップに参加された一般のライダーさん達も大変喜んでくれましたが、ガンリタ選手を呼んだ意味というのは別の一面も持っているようです。

それは斉藤亮選手への影響…
いつか世界で戦いたい…

今日のトークショーではワールドカップ参戦への意気込みと自信を表した斉藤選手。そのタイミングや方法はまだまだ未定ですが、いつかは世界で!という目標を常に掲げています。

そして来季、目標は…
”絶対王者”である山本幸平を指名し、彼が持つ全日本選手権のタイトルを奪うこと。

「夢とか目標とかではなく、獲らなくてはいけないタイトル」
だと話していました。

そのタイトルを獲ることが世界へ通じることは山本幸平自身がその活躍をもって私たちに見せてくれています。

世界への道筋を見せてくれる先輩ライダーとして、また”プロライダーのあるべき姿”を強烈に印象づけてくれた今回の来日だったのでは無いでしょうか。(そう言った意味ではホセが来日することよりも意味が大きいのでは無いかと個人的には思っています…)

ガンリタ選手は20代半ばでワールドカップへデビューし、15年もの長い間戦ってきました。15年という時間をレースで戦い続ける生活がどんなものか…、ましてやプロのトップカテゴリー。この世界でこれだけ長いキャリアを維持している選手は男女ともにガンリタ選手ただ1人です。

同じメリダというチームに10年も続けて在籍していることも大変希なことです。その事をガンリタ選手本人は「チームからも信頼され良い関係を築けているし、チームを大変尊敬している」と語っていました。これもチームの中で放つ”特別な何か”を私が感じた一因かも知れません。

来季の目標は不本意な結果となった世界選手権での勝利です。

今年で39歳になったガンリタ選手、これまでもそしてこれからも選手として活躍する事を私も大きく期待しています。

ガンリタ選手オフィシャルウェブサイトはこちら